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ロムチューンの基本をわかりやすく解説 エンジンパワーを向上させる方法

ロムチューンカーメンテナンス
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一般的にロムチューンは危険なチューニングと言われることが多いですが、
実際はどの程度まで攻めるかによって信頼性や耐久性はかなり変わって来ます。
確かにあまりハードに攻めすぎるとエンジンを壊す恐れがありますが、
多くのロムチューンはエンジンの何をどう変えているのか、
その基本的な仕組みや考え方をわかりやすく解説したいと思います。

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ロムチューンとは?

ロムチューンとはエンジンを制御しているコンピュータが使っている基本データを変更し、
純正状態よりエンジンパワーを引き出す改造のことを指しています。
このエンジン用コンピュータのことを通常はECUと呼び、
そのECUが演算処理に使う基本のデータを収めたパーツをROM(ロム)と呼んでいます。
このROMに書き込まれているデータは自動車メーカーが極秘扱いしており、
一切社外には公開されてません。
そのため、エンジンチューニングを施すためにはROM内のデータを解析する作業が必要となります。
この解析作業の精度の高さがロムチューニングの精度に直結すると考えて間違いありません。

ロムチューンによってエンジン性能が向上することもありますが、
逆にエンジン性能が低下することもあります。
技術レベルの怪しい悪質なショップに依頼するとエンジンを壊すこともあります。
十分な注意が必要です。

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ECUやROMとは?

ここでちょっとだけ難しい話しをします。
現在の自動車用エンジンにはECUというパーツが搭載されています。
ECUとは何でしょうか?

ECUというのは「Engine Control Unit」の略です。
ECUは2進数を使って演算しており、内部データも2進数ですが、
それでは何を表しているのか人間には理解できないため、
16進数に変換して人間にもわかるように数値化しています。

ECUはクルマ各所に設置された各センサーからの数値を集積し、
その数値(パラメータと呼ばれます)を補正します。
ちなみに各センサーとは次のようなセンサーたちです。


スロットルセンサー

クランク角センサー

エアフロセンサー

吸気温度センサー

水温センサー

ノッキングセンサー

O2センサー

他にもまだありますが、上記が代表的なセンサーでしょうか。

エンジンは頭脳ともいうべきECUがこれらセンサーと連絡を取り合いながら稼働し、
そのときどきの状況に合わせた制御を行うことでベストな性能を発揮するように動いています。
もうおわかりだと思いますが、エンジンを動かすためには基本となる数値化されたデータが必要です。
そのデータを収めてあるのがROM(ロム)となります。

ROMとは「Read Only Memory」の略で、
文字通り読み出し専用のデータとなります。
つまり書き換えられない固定化されたデータだけを記録しているもので、
この基本データを違うデータに書き換えたROMに積み替えて、
ノーマルとは違う制御でエンジンを動かすことをロムチューンといいます。

実際には複雑に組まれたデータを状況に合わせて読み出してエンジン制御しており、
かなり複雑な演算処理を行いながらエンジンを稼働させています。
高度な専門技術がなければ正しくエンジンを動かすことはできず、
つまり素人が安易に手を出せるようなものではないことがわかります。
かなり端折った説明になってますが、
こういったところに手を加えてノーマルとは違うエンジン制御をすることで、
パワーを引き出すのがロムチューンです。

ロムチューンは何を変えているのか

ロムチューンと一口に言ってもその内容は施工者によって違いがあります。
ただ、基本的には空燃比を変えて点火時期を操作するのが一般的です。
エンジンパワーを引き上げるためには排気量を拡大するような古典的な方法もありますが、
現在はエンジン制御プログラムを操作してパワーアップするチューニングが主流となっています。
そのやり方は特殊でもなんでもなく、基本的には点火時期をノーマルより早めます。
多くのロムチューンはこの手法がベースになっているといっても過言ではありません。
その仕組みを簡単に説明します。

エンジン保護のためノーマルエンジンは点火時期が遅い
プラグ点火による混合気の爆発燃焼の拡大には時間がかかる
そのためピストンが上死点に来る直前くらいに点火するのが理想
そのタイミングだと理想的な燃焼速度でピストンを押し下げてくれる
その理想的な空燃比や点火時期に変更
結果として高い運動エネルギーを発生させることができる
ただ点火時期を早める弊害としてノッキングが発生しやすくなる
ノッキングを抑えるためには高オクタン価のガソリンが必要となる
高性能エンジンがハイオクガソリンを使用する理由もわかると思います。

基本的な考え方は上記のようになります。
標準的な純正ノーマルエンジンはレギュラーガソリンを使って、
点火時期を遅くして安全にエンジンを回しています。
対して高性能なスポーツカーなどのエンジンはハイオクガソリンを使って、
ノッキング耐性を上げて点火時期を早めています。
また、シリンダー内の燃焼は一瞬で爆発してると思われがちですが、
実際は点火プラグが着火した直後から徐々にシリンダー内に拡がっていくというのが正しく、
その燃焼速度のコントロールも重要な要素となっています。

メーカー純正エンジンは安全マージンを確保した設定でエンジンを回しており、
超高性能なスポーツカーエンジンでもすぐ壊れるような過激な設定にはなっていません。
つまりそこには安全マージンが確保されているのです。

チューニングショップのセールストーク

「エンジンの性能を引き出す」という宣伝文句を聞いたことがあると思いますが、
多くのチューニングショップはこれを常套句にしています。
まるで眠っているエンジンを目覚めさせるみたいな言い方ですが、
実際は純正エンジンが保持している安全マージンを削ってパワーを引き出しています。
しかし、どの程度の安全マージンを残しているかはエンジンによります。
元々かなり攻めた設定になっているエンジンの場合はやり過ぎると危険です。

また、技術的に未熟なチューナーが下手な設定を施すと、
エンジンの安全マージンを削り過ぎてやはりすぐ壊してしまいます。

優秀なチューナーはその設定値をしっかり検証してからROMに変更を加え実装しますが、
下手なチューナーは根拠不明な理論やいい加減なデータで施工している可能性もあります。

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ロムチューンとサブコンの違い

ロムチューニングの基本はエンジン制御全体を底上げするような形で行われます。
そのため、一部の数値だけを操作してパワーを出してるわけではありません。
結果としてパワーアップできているかどうかはともかく、制御が支障なく行われていれば、
とりあえず快適にエンジンは稼働してくれます。

ときどき勘違いされる方がいるのがサブコンです。
サブコンは一部の数値だけを疑似的に変更して制御しているからダメだと主張される方がいますが、
そうではありません。
サブコンはエンジンとECUの間に割り込ませて設置しますが、
そこでエンジンから出るデータを改ざんしてECUに伝えています。
そこで改ざんされるデータが「一部」というだけで、
エンジン制御全体は一部だけ変えられたデータで動いているわけではありません。

もっとわかりやすく解説すると以下のようになります。


エンジンが3,000回転で稼働中とECUに向けてデータ送信
割り込まれているサブコンがそのデータをキャッチ
サブコンがそれを3,500回転で回っているとデータを改ざん
改ざんされたデータをサブコンがECUへ送信
ECUは3,500回転でのエンジン制御をエンジン各所に指示
エンジンは3,500回転として空燃比や点火時期を調整
エンジンは本来の入力より高い出力を作り出す

もちろん実際はもっと複雑な動きをしていますが、
基本的な仕組みとしては以上のようになります。
つまりサブコンによって騙されたエンジンは本来より頑張った動きをしていることになります。
やっていることはロムチューンと変わらないことになりますが、
パワーアップという結果が出るまでに行っているプロセスややり方が異なります。

思いっきりエンジンの性格を変えたい場合はロムチューンのほうが向いていますが、
汎用性の高さや純正戻しの手軽さはサブコンのほうが優れています。
どちらを選択するかは人それぞれの考えでいいんじゃないでしょうか?

ロムチューンは危険なのか?

ロムチューンはエンジンの安全マージンを削っていることは間違いなく、
そういう意味では危険かも知れませんが、
現代のエンジンは複数のエンジンとの共有モジュール化が著しく、
上位互換のあるエンジンを下位モデルも含めて各モデルに幅広く採用している事例は多いです。
わかりやすく言うと上級モデルも下級モデルも基本が同じエンジンというクルマが多いです。
そういうクルマ(エンジン)に多少の鞭入れをしてもすぐ壊れることはなさそうです。
まだメーカーの考える安全マージン内にあると思われるからです。

安易にチューニングをするのは危険ですが、
安全マージンを確保した上で施される改造なら一概に危険とは言えないと思います。

まとめ

ロムチューンの大まかな考え方や施工方法を見て来ましたが、
必ず押さえておかねばならない点があります。
それはエンジン内部の仕様を勝手に変える改造はメーカーが許容しない行為となる点です。
当然ながらそのクルマは保証対象から外れることになりますし、
また、望んだ結果が得られる保証もない改造とも言えます。
完全に自己責任であり、それが納得できないなら絶対に施工しないほうがいいです。

覚悟のできた人だけが開けていい門…
それがロムチューニングだと思います。

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