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【BMW N55エンジン】優れたエンジンなのにやや不人気な理由を検証

BMWインポートカー関連
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BMWのN55エンジンはパワフルで素晴らしいエンジンなんですが、
なぜか日本ではあまり人気がないですね…それはどんな理由からなんでしょうか?
今回は優秀なエンジンながら不人気なBMWのN55エンジンについて検証してみます。

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BMW N55エンジン
出典:BMW公式カタログ

BMWの3L直列6気筒ターボエンジンにはいくつかの種類(型番)が存在しますが、
その中でとても完成度が高いのにあまり人気がないのがN55エンジンです。
基本的に似たエンジンである前型のN54エンジンの人気が高いせいもあって、
その不人気ぶりが際立ってしまってますね。

ほぼ同世代であるN54やS55、現行のB58と簡単比較してみましょう。
なお、B58はN55の後に登場した後継エンジンです。

最高出力値は仕様により変動

この表は排気量や過給機の数、パワーといった主要スペックだけを記載してますが、
当然ながらすべてのエンジンが高性能であり、性能スペックも似ています。
もちろんMモデル用のS55エンジンの性能は頭一つ抜けてますが、
S55は別格エンジンなので比較対象ではないですよね。
このS55を除けば基本性能で大きな上下関係はなさそうです。

やはり一番の比較対象はN54エンジンになりそうですが、
実はN55エンジンが今一つ不人気なのはカタログスペックに現れてないところにありそうです。

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BMWというメーカーはもともとエンジン屋なので、ついつい頑張ったエンジンを作りがちです。
N54エンジンもその一つで、かなり攻めた印象のエンジンでした。
しかし、BMWオーナーの多くはスポーティーさを求めてはいるものの、
あくまでも実用性に優れたスポーツセダンのようなクルマを求めています。
全員が全員、Mモデルを好むわけではありません。
そうなると通常モデルにスパルタン過ぎるエンジンは厳しいですよね。

実用性に関してはあきらかにN54よりN55のほうが優れていて、
とくに低中速域の扱いやすさには明確な差がありました。
ほとんどのBMWオーナーはそれを望みましたし、信頼性のアップも嬉しい話しでした。
それに低中速域に厚みのあるN55エンジン車のほうが日本の道路では(多分)速いです。

決してN54も極度にスパルタンなスポーツエンジンだったわけではありませんが、
それでもかなり味付けがスポーティーな方向に振られていて、
個人的にはポルシェのエンジンみたいな印象でしたね。
スポーツクーペのようなクルマならともかく、普通のセダンに載せるエンジンとしては微妙です。

その微妙な雰囲気を上手く打ち消してまとめられたのがN55エンジンで、
N54と比べると全体に扱いやすいエンジンに仕上がってますね。

ここまで読むと「素晴らしいエンジンじゃん!」と思いますが、
それがなぜか不人気というか正当に評価されてないんです…

そんな完成度の高そうなN55エンジンではあるんですが、
市場では今一つ評価されてないというか不人気です。
それはどんな理由からなんでしょうか?

N54の3LターボエンジンはBMW初の量産ターボエンジンですが、
このエンジンは採算度外視?したようなところがあります。

熱狂的なBMWファンの中には今でもN54信者みたいな人たちがいて、
こういう方々がN54と比較してN55を(ちょっと)卑下してますね。

一部のBMWカスタムショップなども「N54一択でしょ!」みたいな煽り方をしてますしね。
確かにチューニングする人にはN54のほうが人気高いです。

ただ、N55エンジンはコストダウンされたところはありますが、
信頼性は高められてますし、パワーだって出ています。
決してN54と比べてどうしようもないエンジンに成り下がったわけではないんですが、
実際に乗ってみると確かにN54のほうが高回転でパワーが盛り上がる力強さがあります。
あの突き抜けるようなパワー感は残念ながらN55だと弱いです。
これは過去に両方のエンジン搭載車を所有した経験のある私もそう感じてました。

このあたりの事情からN55エンジンはやや面白味のないエンジンと評価されてしまってますね。

N54エンジンは刺激が強く楽しいエンジンではありますが、
実際は壊れやすいというか信頼性が少々怪しいエンジンでもあります。
N55はこれを修正したエンジンだったことは間違いないんですが、
あまりそういう評価を受けていないようです。

ちなみにツインターボのN54エンジンはクランクシャフトが鍛造で、
直噴インジェクターも高価なピエゾ素子(圧電素子)を使っています。
対してツインスクロールターボのN55エンジンは鋳造のクランクシャフトですし、
直噴インジェクターもソレノイド式です。
ただ、N55エンジンには新しいバルブトロニックが採用されており、
スロットルバルブ全開時にヘッドバルブを制御して出力コントロール可能です。

アクセル全閉から全開にしたときの最大ブースト到達時間も0.5秒ほど早く、
総合的にはN54より進化したエンジンと言えます。

ちなみにN55は晩年に製造されたエンジンのほうがわかりやすいくらい高品質で、

初期物のインプレッションとは異なる評価が必要なエンジンと感じてます。

N55エンジンは実用性重視のエンジンと言っても3Lターボエンジンです。
パワーも300馬力以上あってどう考えても省エネエンジンなんかではないです。
だから普通に大量の燃料を消費しますし、むしろ燃費に厳しいエンジンです。
燃費の悪さはこのエンジン搭載車の評価を厳しくさせており、
市場ではこのエンジンを積んだ中古車は敬遠されがちです。
壊れたらサイフに厳しそうですしね。

エンジン単体性能なら現行のB58エンジンと比べてもそれほど見劣りしないはずですが、
B58エンジンを積む最新モデルの実燃費性能からは遅れを取ってしまってます。
クルマ自体の開発時期に差があるのでこれは仕方ないですよね。

やはりクルマは新しいほうが燃費性能も含めて環境に優しくなっており、
今はガソリンが高騰しているので燃費の悪いエンジンへの当たりは厳しいです。

N54みたいに尖ったエンジンというイメージがあればまた違うんでしょうが、
実用性能を高めた…みたいに宣伝されたエンジンなのに、
「燃費悪いじゃん」となると評価が厳しくなってしまうようです。

B58エンジンはモジュール化されたコストダウンエンジンと評価されがちですが、
実際は古い時代のN型エンジン群よりブロック工作精度などが高く、
品質はワンランク上と感じられる組成がされています。
つまりコストダウンと同時にコストかけたところもあるエンジンで、

決して手抜きされただけの安物エンジンではないです。
そんなエンジンを誇り高きエンジン屋のBMWが世に出すわけがありません。

これはN55エンジンだけの問題ではなくN54含むほかのBMWエンジンでも同じですが、
昔からBMWはエンジンをフロントミッドに傾けてマウントしてます。
これのせいでエンジン周辺にある補機類の取り回しがやや複雑で、
他メーカーのクルマに比べてカスタムやエンジンチューニングに手間と時間がかかります。
この取り回しの悪さが影響してか、カスタム困難なエンジンと思われています。
(通常整備でもこの奥まった位置にあるエンジンは整備士に嫌われてますね…)

実際のN55エンジンは純正パーツもOEMパーツも入手が容易で、
ポルシェやベンツのエンジンよりリーズナブルなところもあるんですが、
カスタム派からはとてもお金がかかりそうと思われてしまってますね。

そんなイメージもあってチューニングに心血を注ぐ人からは敬遠される傾向にあって、
素晴らしいエンジンなのに評価されてない印象はあります。

BMWエンジン
フロントミッドへのエンジン搭載はBMWの伝統

N54とかN55エンジンは故障や修理に苦労した情報が散見されます。
中にはあらゆるパーツを交換したけど直らなかったとか、
修理に100万円かかったなんて怖い話しもあります。

こういう飛び交っている情報は本当だと思いますが、
その情報の中には適切に対処してないと思われるものも多いです。
しかし、一度こういう話しを聞いてしまうと手を出すのが怖くなってしまいますよね。
誰だって高額修理は避けたいものです。

N55エンジンは流通量も多くリビルトエンジンも適価で入手しやすいです。
パーツも一般に思われているほど高くはありません。
適切に修理対応すれば常識内の出費で済むケースだって多いはずなんです。
今はやや不人気なエンジンですが、今後は評価も改善されて欲しいです。

今からN55エンジン搭載車を買おうと思うとどんなクルマが選択肢に入るでしょうか?
やはり手を出しやすく人気あるのはE90系の3シリーズ…
とくにE92型クーペの335iなんて人気ありますね。
あるいは今でも根強い人気のあるE82型1シリーズクーペか…

しかし、E90系やE82はやや信頼性が怪しく、故障が多いのでお金がかかりそうです。
それにトランスミッションが7速DCTになってしまう問題もあります。
(マニュアルミッション車も存在しますが、数が少ないですね。)
DCT自体は悪くないんですが、整備や維持が大変そうですよね。
かといってN54エンジン搭載車だと今度は古い6速ATになってしまいます。
このあたりは痛し痒しみたいなところがあって、なかなかに選択が厄介です。

もちろんF30系の335iや435iは新しい8速ATを積んでますが、
これらの中古車はまだちょっと高いというか、気軽には手を出し難いかも知れません。

N55エンジンがイマイチ評価されないというか盛り上がらないのは、
このエンジンを積んでる中古車選びが少し難しいという事情もありそうです。

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今回は現在のN55エンジンの人気や評価について考えてみました。

N55エンジンは決して選んではダメなエンジンなんてことはなく、
それどころかもっと注目されていいエンジンだと思ってますが、
残念ながら市場では敬遠されがちなエンジンになってしまっています。

ただ、最近はN55エンジンを搭載する中古BMWを専門に扱う店もありますし、
比較的安価に楽しめるBMWの直列6気筒エンジンということで再評価されつつありますね。

それに異様にデカくなった現在のBMW各モデルより、
N55エンジンを積んでた時代のクルマのほうが振り回すなら面白そうですよね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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是非訪れてみてください。

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