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BMW N20B20Bエンジンの特徴や市街地走行での燃費データ紹介

BMW N20B20Bエンジンインポートカー関連
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BMWのN20B20Bエンジンはとてもバランスのとれた良質な2Lターボエンジンで、
現在も街中を走る多くのBMWに搭載されている実績豊富な量産エンジンです。
今回はこの定評あるBMWの主力エンジンの特徴や実燃費を検証してみます。

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このエンジンはもっとも実用的な2Lターボエンジンということもあって、
BMWエンジンの中でもクセが少なく扱いやすい性質のエンジンに仕上げられています。
その公称スペックは184PS/5000rpm、27.5Kgm/1250-4500rpmで、
JC08モード燃費は16.4km/Lとなっています。

エンジン形式N20B20B
排気量1997㏄
ボア×ストローク84mm×90.1mm
圧縮比11.0
過給器シングルターボ
(ツインスクロール)
最高出力184PS/5000rpm
最大トルク27.5Kgm/1250-4500rpm
使用燃料ハイオクガソリン
燃費(JC08)16.4km/L


搭載車種も豊富で、320iや420i、523iなど幅広い車種に搭載されてましたね。

このエンジン搭載車を所有した経験のある方はよくご存知だと思いますが、
実は普通に市街地などを流している限り、ほとんどターボが作動しないエンジンとして有名です。
つまり走行時の大半は自然吸気状態で稼働しているエンジンなんです。

そのため古典的なターボエンジンのような反応や感触を体感することはほとんどなく、
何も知らない人に乗せたらNAエンジンと勘違いする人もいるかも知れません。
そんな自然な印象のターボエンジンです。

このエンジンの最大トルクは1250rpmで得られますが、
この回転数のときの各ギアの車速は以下になります。

このデータはかつて私が所有していた2015年式320iから取得したデータです。
0.3~0.5kmほどの測定誤差が発生するようですので、おおよその参考値とお考えください。

この数値を見れば少し動かしただけで最大トルク付近のパワーを使っていることがわかります。

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褒め言葉から始まったこのエンジンですが、実は地味に厄介なところもあります。
とくにオイルに関する整備性は正直あまり好ましく思えないですね。
BMWに携わる多くの整備士さんも面倒に思ってるようです。

このエンジンだけの特徴ではありませんが、本機にも古典的なオイルレベルゲージがありません。
オイルレベルモニターでの確認になります。
そのほうが正確にオイル量を把握できると言われてますが、
簡単にオイル量やオイルの状態をチェックできないのは面倒極まりないです。

しかもエンジンを暖めないとオイル量を計測することができません。
自分でオイル交換するにしても整備工場でやるにしても微妙なオイル量を確認するのが厄介で、
鬱陶しいと思っている人が多いんじゃないでしょうか。

BMWエンジンは比較的短時間でオイル量が計測可能になるのでまだマシです。
エンジンを始動して5分くらい暖気させれば計測可能になります。
ジャガーなんてかなり厄介で…いや、他車の話しはやめておきましょう…

このエンジンはオイル下抜きしかできません。
上からは抜けないんですが、自分でオイル交換する人には鬼門ですよね。
ジャッキアップしてウマを咬ませて固定して…という作業方法になります。
とくにうっかりMAX超えなんてしようものならまたジャッキアップして抜かないといけません。

当然ながらジャッキアップだけで作業するのはかなり危険です。
また、BMWはフロントミッド寄りにエンジンがマウントされているので、
ドレンもやや車体中央寄りの奥まった位置にあります。
せめてバンパーに近い手前寄りにあれば作業性がいいんですが…

ただ、オイルフィルターは手の届きやすいところにあるので交換は容易です。

BMWエンジンのパーツは一部特殊なパーツを除いて入手性は良好です。
純正パーツもOEMパーツも社外製のパーツも潤沢に流通しています。
逆に流通量が多すぎて同じパーツでも価格幅が大きく、
ついつい少しでも安く買おうとがんばって探してしまいますね。
買った直後に千円くらい安い店を見つけるとけっこうショックです!

冗談は置いといて、価格も含めてパーツの入手で困ることはまずないエンジンです。

たまにこのエンジンは「ターボラグを感じないエンジン」と評価されてますが、
これはちょっと違うように思います。
このエンジンは低回転で極めてフラットなトルクを発生させてくれるため、
普通+アルファくらいの速度で加速させて走らせるとほぼ過給を体感できませんが、
実際は踏み込んで走ると過給が開始されるときにターボラグを感じます。
おそらく強力でフラットなトルク特性ゆえに多くのドライバーが気づかず、
ほとんどの場面で過給なしで走り切ってしまうためそう感じるんだと思います。

意識して思いっきりシフトダウンさせるとターボの効きにラグがあることがわかります。
そこそこ体感できるくらいのターボラグがあるエンジンだと思ったほうがいいです。

N20エンジンは直噴エンジンゆえ燃料ポンプの作動音が大きいです。
もちろん後継エンジンであるB48エンジンも直噴で変わりはないのですが、
N20エンジンのカチャカチャといったポンプ作動音が改善されて劇的に静かになっています。

また、N20エンジンはB48エンジンよりショートストロークなので軽快です。
アクセルを踏んで楽しいのはN20エンジンのほうで、
エンジン全体のメカニカルノイズが激しいこともあって、
なんとなくN20エンジンのほうがスポーティーな印象は強かったです。
私はこっちのほうが好きでしたが、このメカノイズが苦手な方もいますね。

ちなみにB48エンジンのほうが静粛性に優れているため洗練されており、
高級感みたいなものはN20エンジンより感じられます。
この高級感は重要なので、人によっては文句なしにB48エンジンのほうを好みそうです。

私は過去に2015年式320iと2018年式320iを所有してましたので、
両方のエンジンを経験しています。
どちらのエンジンも好印象でしたが、N20は喧しいエンジンで、
B48は静かなエンジンという印象です。
ただ、ギア比の違いもあって低速ではB48エンジン車のほうが走りやすく、
中速くらいからはN20エンジン車のほうが気持ち良く走れました。
なお、二つのエンジンの所有期間全体の平均燃費はほぼ同等でしたが、
厳密にはN20エンジン車のほうがやや良好でした。
ちなみに体感できるようなエンジンのパワー差は感じなかったですね。

N20B20Bエンジンの燃費は良好だと思いますが、省エネと呼べるほどではないです。
優秀な8速ATのおかげもあって高速巡行ばかりなら超高燃費に走れますが、
ゴーストップの激しい都市部の走行中心だと一気に悪化します。

私は過去に所有した自分のクルマで計測した燃費データを持ってますが、
やや高速走行が多く、一般的な使い方をされる方の参考にはならないかも知れません。

そこで420iグランクーペの詳細な燃費データを入手しましたので参考までにご紹介します。

天下のBMWエンジンなのでパワーが有り余るくらいだったら嬉しいものですが、
現実的には過剰なパワーなんてありませんし、体感もできません。
3LターボのN54やN55エンジンなんか本気で踏むと怖いくらいパワフルですが、
N20やB48といった2Lターボエンジンは穏やかなものです。

ただ、同クラスの他メーカーのエンジンと比べるとパワフルに感じる方が多いですし、
クルマ自体もかなり速いものです。
これはBMWエンジンがアクセル全開にしたときのピークパワーまでの到達時間が短いのと、
シャシ性能の良さから効率よくエンジンパワーを路面に伝えられるからだと思われます。

この420iは2015年に新車購入されて大切に乗られているクルマで、
特徴は高速走行が少なく、走行の大半がゴーストップの激しい市街地となっているところです。
また、このオーナーは他に複数台のクルマを所有しているため、
このクルマの走行距離は月平均/約360kmほどと少ないです。

新車時からのおおまかな燃費データも存在しますが、
正確な給油量など、詳しく記録された期間のデータでご紹介します。
燃費検証開始時点の走行距離は42,859kmで、2024年3月16日現在は45,756kmです。

BMW 420i
撮影時は45,755kmになってますが、給油時は45,756kmでした。

この燃費データはおそらくネット上でよく見るN20エンジンの燃費よりやや悪いと思います。
しかし、市街地中心に走った場合の実燃費を表しており、
普段使いする人には最も参考になる走行条件で計測されていると思い記載しました。

なお、クルマは違いますが、私が過去に高速走行中心で記録した320iのデータはこれより良好で、
約2.1万km走行した平均燃費の数値は11.8km/Lでした。
感覚的には半分弱くらいが高速道路や自動車専用道だったんじゃないかと思います。
ただ、やはり市街地だけを走行したときは約9km/Lくらいでしたから、
上で紹介したデータとほぼ同じような数値傾向だと思います。

参考記事

最近はハイブリッド車が多く、純粋なガソリン車の燃費データはかなり悪く感じられます。
しかし、同じようなスペックと構成の昔のクルマと比べるとかなり距離を走れる印象で、
とくに燃費重視でゆっくりアクセルを踏むような走らせ方をすると一気に燃費が向上しますね。

このエンジンもまさにそんな印象で、同じクルマ同士の比較でもかなりデータに幅が出ます。
例えばついついアクセルを踏み込んで20~30分も走ると目に見えて燃費が落ちます。

上の420iの燃費データを見ても6.55km/Lなんてときもありますよね。
これは真夏でエアコン使ってますし、たまたま踏んで走ることが多かったんだと思います。
このように同じような距離を走っても軽く2km/Lくらい数字にズレが出ますね。

一般にBMWのエンジンはカタログスペックよりパワーが出てると言われています。
ドイツ車は非常に厳しいドイツ工業規格の下で製品を作り販売してますので、
BMWに限らず他のドイツメーカーのエンジンも同じような傾向にあります。
ただ、その中でもBMW(とポルシェ)のエンジンはかなり顕著な印象です。

かつて私が所有していた2015年式320iはメディア企画に供出して出力測定をしてますが、
完全ノーマルなのにDynapack計測で203馬力も出てて驚いたことがあります。
これ、エンジン単体だったら少なくとも20%アップくらいの数字は出ますね。
ちなみにカタログパワーは184馬力なので、完全に逆詐称状態です。
しかもこれは気温36度もある真夏だったので、凍てつく冬ならもっと上回った可能性もあります。

日本車とドイツ車ではエンジン出力の表示基準が異なります。
日本車は一瞬の最大値を最高出力としてカタログに記載しますが、
ドイツ車は一時間以上の連続運転でも問題なく出力できる定格数値を表示しています。


日本人は一瞬の体感スピードでクルマのパワーを語りますが、
ドイツ人はアウトバーンを超高速で数時間走れるかどうかで評価します。
平凡なカタログスペックながら320iがそこそこ速いのはこういう事情によります。

今回はBMWのベーシックエンジンと呼べるN20B20Bエンジンについて検証してみました。
BMWがこのエンジンを作った頃はダウンサイジング化の流れが著しく、
本気で6気筒から4気筒へシフトしようとしてたようなのでけっこう真剣に作られてる印象です。

私がこのエンジンを積む320iに乗っていたのはもう8年も前になりますが、
このクルマは現在も友人の愛車として元気に走り回っています。
信頼性も高く、とくに大きなトラブルは発生していません。

N20B20Bエンジンを積んだBMWの中古車は価格も落ち着いて旬な時期を迎えています。
少しでも購入を検討されている方の参考になっていれば幸いです。

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