優雅なスタイルと完成度の高さで人気のW205系ベンツCクラスですが、
さすがに万能なわけはなく、このクルマにも少々気になるところはあります。
そんなW205系の「ちょっと気になるところ」をまとめてみましたのでご覧ください。
購入検討されている方の参考になれば幸いです。
過去モデルと比べて中古車価格が高い
先代W204も良いクルマではありましたが、
完成度という点でW205に比べるとやや見劣りする印象はありました。
それが中古車の販売価格にも影響したのか、
2014年に新型W205が出るとそれなりに価格は下落し、
かなり買いやすいクルマになったものです。
しかし、W205は新型W206が出た後もそれほど大きく価格は下落しませんでした。
最近になってようやく常識的な相場に落ち着いた印象でしょうか。
もちろん2014年当時と現在では自動車業界を取り巻く環境に違いがあり、
半導体不足から新車供給に支障が生じたなんてこともありませんでした。
新車価格から考えたら随分と買いやすい価格になったW205ではありますが、
先代W204が型落ちしたときと比べてしまうと今も高く感じてしまうものです。
そう感じられる方にとっては「買いやすくなったクルマ」ではないかも知れません。
メンテナンス費用は安くない
W205系は完成度が高く故障も少ないクルマですが、
それでも古いモデルは10年落ちとなります。
さすがにそろそろ高額パーツの故障が起きる可能性は高まってますし、
壊れていないパーツも交換時期を迎えそうです。
安価に中古車を買ったとしても、こういった整備関係費用まで安くなったわけではありません。
とくにW205の中には上級モデル用だったエアサスが標準搭載されたグレードもありますし、
当時、世界最先端だった先進機能を標準装備したグレードもあります。
つまり先代W204に比べて壊れると厄介なところがたくさんあるクルマといえます。
仮に100万円台で状態の良い中古車を購入できたとしても、
一か所の修理で軽く50万円以上の費用がかかる危険性もあり、
それが許容できない人は手を出さないほうが賢明なクルマかも知れません。
とくにエアサスは要注意と思っていたほうがいいです。
ここ一年で見ても故障報告が次々と聞かれるようになって来ました。
まるで大衆車の如くたくさん走っている
W205系は各グレードを合わせるとかなりの数のモデルが存在します。
特定のグレードや装備狙いでクルマ探しをするとなかなか見つからないものですが、
単にW205という括りなら大衆車並みに台数の多いクルマです。
ということは街を走っているクルマも多いということになります。
珍しさなんて皆無で、下手な国産車より多く見かけるクルマといえます。
もしメルセデスベンツに神話的ブランドイメージを期待されているのなら、
W205はやや難しいモデルだと言えます。
但し、AMGモデルは例外で、これは外見も性能も普通のW205とはまったく異なります。
予算に余裕があるならこれら高性能モデルを選択するという手はあります。
とくに電動化されていない内燃機関のAMGモデルは今後のリセールも期待できそうです。
走りは過度に期待しないほうがいい
ベンツのエンブレムを着けているクルマに遅くてどうしようもないモデルなんてありませんが、
そうはいってもすべてのモデルが速くて快適なわけではありません。
とくにベンツCクラスはライバルBMWの3シリーズと比べてしまうと遅く感じやすいクルマで、
C200対320iみたいな同グレードで比較すると体感できるくらい差を感じてしまいます。
両方乗ったことがある方ならわかると思いますが、
体感的にはBMW320iのほうがワンランク上に感じられるほどグングン前に出て行きます。
これはゴーストップの激しい日本の都市部では顕著な差に感じられてしまい、
一見ベンツが劣っているように思えてしまいます。
(総合的に考えれば決して劣ってはいません。)
これはクルマのキャラクターが違うということなんでしょうが、
そこを重視されるならBMWを買ったほうが幸せかも知れません。
W205系は従来のCクラスより走りのスポーティー感が増しており、
なんとなくBMWのような運転フィールを持ったクルマに仕上がっています。
しかし、それでも単純な速さや軽快感ではBMWほどのキレは感じません。
私は過去にC200AMGラインと320i Mスポーツの両方を所有したことがありますが、
単純なスピードなら圧倒的に320iのほうが速かったです。
コーナーでの機敏さもBMWのほうがキビキビしていました。
ただ、C200のエアサスは320iの比ではないくらい高級感ある乗り心地でした。
さらに2012年登場のF30系BMWより2014年登場のW205は各所が洗練されており、
とくにセイフティー機能はW205のほうが圧倒的に優れてました。
BMWがこれに追いつくのはG20系になってからじゃないでしょうか。
ドレスアップには限界がある
W205というクルマはセンス良く彩るのがかなり難しいようです。
ほかのクルマほどドレスアップしたクルマを見かけないのは誰もが気づいてると思います。
ベンツのアフターパーツは豊富に販売されており、
とくにセンサー関係やコンプレッサーなどは社外パーツがたくさん出回っています。
しかし、エアロパーツのような外装パーツはほとんど装着されてません。
せいぜいホイールを交換してるくらいでしょうか?
しかし、それも少ない印象です。
これはW205自体が上品でカッコ良いというのもありますが、
乗っているオーナーたちもノーマル派が多いようです。
昔からベンツではAMG仕様に改造するのが定番のドレスアップでしたが、
なぜかW205ではそういうクルマはあまり見かけません。
これはAMG風の社外製格安パーツがあまり売られていないというのもありそうです。
もちろん本物AMGパーツを使ってドレスアップすることは可能ですが、
かなり高いドレスアップ費用になってしまいます。
そういった事情からW205をドレスアップするのはやや難しく、
今のところノーマル+アルファ程度のことしかできないですよね。
それが面白くないという人には向かないクルマと言えます。
まとめ
人気も高く素晴らしく良くできたW205系ベンツCクラスですが、
やはりこのクルマにも良いところと悪いところはありそうです。
以下のように感じる方はしっかり検討したほうが後で後悔しないと思います。
過去のW204などと比べて値落ちのお得感を感じられない人
高額なメンテナンス費用が怖い人
ベンツ特有の押し出し感が欲しい人
速くてスポーティーなセダンが好きな人
ドレスアップして楽しみたい人
小型Sクラスのようなクルマ作りがされたW205ではありますが、
CクラスはあくまでもDセグメントのクルマです。
さすがにSクラスのような強烈な押し出しがあるわけではないので、
そこを理解して購入したほうが良さそうです。
また、エアサスなどの故障を恐れながら乗るのは精神衛生上もよくありません。
今から購入する場合は慎重にグレード選びしたほうが良さそうなクルマです。
もし真剣に購入検討されているのであれば、しっかり勉強してから買うようにしましょう。
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