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ABARTH 500~695歴代モデルを簡単に整理してみました

アバルトFIAT500関連
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2007年に登場した三代目FIAT 500をベースとして製造された歴代アバルトですが、
最初に登場したABARTH 500と最終モデルの695ではかなりの違いがありますね。
まずは簡単に歴代モデルの変遷をおさらいしてみます。

初代モデルは私も新車購入した思い出深いクルマですが、
残念ながら完成度はそれほど高くなかったと言わざるを得ません。
その「完成度」というのはベースとなったフィアットにもそっくり当てはまってますね。

後年に595を購入することになりますが、こちらは一気に洗練されていたものです。
今から初代500を購入するならクラシックモデルと割り切って付き合う必要がありそうです。

但し、後年の互換性あるパーツを組み込んで近代化改修すれば、
ある程度なら最新モデルに近づけることはできます。
しかし、純粋なマニアはあまりそういう近代化改修には興味ないかも知れませんね。

ちなみに初代は改造されてるクルマが多く、ノーマル状態のクルマはほとんど見かけません。
もちろんその改造は「快適化」に向けたものではなさそうです。

また、当初ABARTH 500はMTモデルのみで販売され、
MTAモデルが追加されたのは2014年です。
どんなに探してもモデル末期以外にMTAモデルはありませんのでご注意を…

ABARTH 500(S1~3)諸元
販売期間2009~2017年
車両サイズ
車重
エンジン
排気量
3655×1625×1515
1110Kg
直4DOHC16バルブターボ
1368㏄
パワースペック135~140㎰/5500rpm
18.4Kgm/4500rpm
タイヤサイズ(前後)195/45R16
特記事項ベースグレードのみ設定
2014年にMTAモデル追加
(MTAモデルは140㎰)

ABARTH 500はシリーズ3までのマイナーチェンジによってある程度は整えられた印象です。
これはベースのFIAT 500も同じでしたね。

アバルト
造形がおとなしいシリーズ3までのアバルト
アバルト595
凶暴な顔つきになったシリーズ4以降のアバルト

595は初期モデルと末期のモデルでは完全に別のクルマです。
一口に「595」といっても年式によって内容がまったく異なるため、
中古車を購入される場合はしっかり中身を確認する必要がありますね。
(2013~2016年まではシリーズ3のクルマになります。)

また、当初ABARTH 595はMTAモデルのみで販売され、
MTモデルが登場するのは2014年になってからです。
つまりそれまではMTが「500」でMTAが「595」とモデル分けされてたわけですね。

その後、ベースモデルが「500」で上級モデルが「595」という時代を迎えます。
当時はセミATミッションのクルマが高級かつ高性能ということで流行っていたので、
アバルトもそのトレンドに沿っていたという感じでしょうか。

なお、一部限定モデルだけが搭載したマフラーのバルブ開閉機構が2021年から標準搭載されます。
(当初はコンペティツィオーネのレコードモンツァマフラー車に装備)
この電子制御バルブ開閉機構が搭載されたのは2021年製造モデルからですが、
この製造年のモデルは搭載車両と非搭載車両が混在しています。
中古車購入を検討されてる方は十分注意したいものです。

ちなみに595も当初は限定モデルに与えらえた特別ネームでした。
普通の限定モデルが「595」、特別でハイパーな限定モデルが「695」を名乗ってましたね。

電子制御バルブ開閉機構は60km/hに達すると作動する設計ですが、
どうも作動する速度に個体差があるようです。
また、F595は75km/hまでバルブ開閉機構が作動しないようですが、
この仕様変更?は正式に公表されてないようです。
そのため仕様変更されたのか動作不良なのか判然とせず戸惑う方が続出しましたね。

ABARTH 595(S3)諸元
販売期間2013~2016年
車両サイズ
車重
エンジン
排気量
3655×1625×1515
1120Kg
直4DOHC16バルブターボ
1368㏄
パワースペック160㎰/5500rpm
21Kgm/2000rpm
タイヤサイズ(前後)205/40R17
特記事項初期はベースモデル設定なし
2014年にMTモデル追加
500と併売されていた上級モデル時代
ABARTH 595(S4・S5)諸元
販売期間2017~2021年(S4)
2022~2025年(S5)
車両サイズ
車重
エンジン
排気量
3660×1625×1505
1120Kg
直4DOHC16バルブターボ
1368㏄
パワースペック145~180㎰/5500rpm
18.4~23.5Kgm/2000rpm
タイヤサイズ(前後)205/40R17
特記事項2017年初頭あたりまでは500と併売
2025年現在もごく少数のF595を販売中
スポーツモードをスコーピオンモードと名称変更(S5)
ベースモデルのF595含む

595は2017年初頭まで500と併売されており、シリーズ4で500を吸収しています。
その関係で2017年にスペックダウンした595が登場したように見えてしまいますが、
500との製造・販売時期の重複による影響です。
まあ、簡単に言えばベースモデルだった500のネーム変更ですね。

なお、ほんの一時期だけ500と595ベースグレードの共存がありましたが、
販売店では単純にベースグレードの旧型と新型として扱われてました。
このとき、あえて500のベースグレードを買った人は生粋の猛者だったかも知れません。
(当時も現在もベースグレードは改造ベースに選ぶ人がいます。)

また、2022年に登場したF595は欧州などでは「500」と呼ばれることもあるようです。
もっというと595も695も限定車もすべて「ABARTH 500」と括られることもあります。
つまりABARTH 500の中の「500」、「595」、「695」という意味のようです。

あと…シリーズ4のオーナーさんには痛い話しですが、
この頃から595は看過できないくらいコストダウンが目立ち始めます。
とくにシートシェルがカーボンからプラに変更されたときは衝撃でした。
なにしろシリーズ4でも初期製造モデルの中には装備されてるクルマもありましたからね。

「納車されたらプラだった…」

イタリア車あるあるですが、サイドミラーの色が変更されてたなんてのとは訳が違うので、
購入オーナーさんがショック受けたのも当然ですよね。

輸入車の多くは夏にモデルイヤーが切り替わります。
アバルトも同様で、例えば2021年の秋に販売されてたクルマはシリーズ5です。
モデルとしては2022年モデルですが、登録年は2021年という感じですね。
そのため単に「2021年式のアバルト」となるとシリーズ4と5が混在しています。
それは過去のシリーズ3と4の切り替わり時期などにも当てはまります。

そしてもう一つ、実はヨーロッパでは2022年3月に595から695へとネーム変更されてます。
日本はネーム変更が遅かったので595のモデル変遷がわかりにくくなってますね。
限定車の695エッセエッセなどは本名が695になってから登場したクルマですが、
日本の視点で見ると595時代に695の名前で販売されたように見えてしまいます。

つい最近まで製造されていた最終モデルですが、
要注意なのは数々の限定モデルが同じ「695」という名前を持つことでしょうか…
多くの人気限定モデルだった「695」はシリーズ5以外のクルマで、
最後の量産カタログモデルとして販売された「695」とは完全に別のクルマです。

今ならまだ新車でも買えるモデルですが、過去の限定モデルと混同しないようにしたいものです。

ABARTH 695(S5)諸元
販売期間2023~2025年
車両サイズ
車重
エンジン
排気量
3660×1625×1490
1120~1160Kg
直4DOHC16バルブターボ
1368㏄
パワースペック180㎰/5500rpm
23.5Kgm/2000rpm
タイヤサイズ(前後)205/40R17
特記事項2025年現在も僅かながら販売中
装備向上の変更点多数あり
(カーボンシートシェル復活など)


フィアットやアバルトのモデル変遷は資料によって内容が異なります。
これは微妙に実際の製造時期が製造スケジュールとズレていたり、
仕様変更が発表されてもその変更が正確に実施されてなかったりするからです。
こういうアバウトなところがイタリア車らしいですね…

ちなみに695と595の違いは別の記事でもまとめてますのでご参照ください。

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歴代アバルトには限定モデルがたくさん存在しますが、
世界規模で販売されたメジャーな限定モデルだけじゃなく、
ごく少数だけ生産されたローカルな限定モデルも存在します。

今回は限定モデルの話しがメインではないので詳しくは触れませんが、
日本では以下の限定モデルたちが販売されましたね。

695 トリブートフェラーリ

595 50th Anniversary

695 ビポスト

595 コンペティツィオーネ スコルピオ

595 コンペティツィオーネパフォーマンス・パッケージ

595/595C ツーリズモ MT リミテッド

595 コンペティツィオーネパフォーマンス・パッケージ2

695/695C リヴァーレ

595 コンペティツィオーネパフォーマンス・パッケージ3

595 コンペティツィオーネスティーレ

695 セッタンタ・アニヴェルサーリオ 70周年記念車

595/595C ピスタ

595/595C エッセエッセ

595 スコルピオーネオーロ

695 アンノ デル トーロ

595 モンスターエナジー・ヤマハ

595 モメント

695 エッセエッセ

695 75th Anniversario

まだあったような気がしますが、思いつく範囲で並べてみました。
アバルトの限定モデルはカタログモデルとは流れが異なるため、
例えば695ビポストなどは完全に通常モデルとは別物でしたね。

また、限定車といっても通常モデルと大差ない価格で販売された販促モデルもあれば、
当時の通常モデルの倍以上の価格で販売された本当の特別仕様車なんかもあります。
とてもボリュームのある話しなので、あらためて別の機会に整理したく思います。

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さて、そんなやや複雑でわかりにくいアバルトのモデル変遷ですが、
アバルトオーナーさんはみんな「自分のクルマがベスト」と思っており、
名前が500だろうが595だろうがとくに関心はなさそうに思えます。
愛車へのこだわりが強く、名前なんかどうでもいいんですよね。

私も元オーナーなのでその気持ちはよくわかります。

だから「500がいい」とか「595や695のほうがいい」なんて感覚は薄いです。
そんな私から見て、歴代モデルの中で個人的におすすめしたいモデルがあります。
それは…

シリーズ3 末期のABARTH 595シリーズ

私はアバルトのみならず、ベースとなるフィアットでもシリーズ3が一番好きで、
どちらかと言うとシリーズ4以降はあまり好きではありません。
(シリーズ4や5のオーナーさん、すみません…)

なんというかちょっと近代化されてレトロ感が失われてるのがどうも…

そのシリーズ3ですが、末期モデルはシリーズ4への過渡期モデルとなってました。

「シリーズ4以降は好きではない…」なんて言いながら矛盾してますが、
私がシリーズ4以降のモデルが苦手なのは純粋に見た目の話しなので、
機能や性能なんかはシリーズ4以降のほうが優れていることはわかっています。

とくにボディの建付けや剛性とか質感なんかが良くなっていて、
難しく考えなくてもシリーズ4以降のほうが(機械としては)いいものです。

ただ、間違いなくカッコいいんですが、見た目が凶暴すぎて苦手なんですよね。
よく聞く例え話しに当てはめるなら「狼の皮を被った中身もそのまま狼」みたいで…
私はおとなしそうな見た目なのに実は牙を持ってるって感じのほうが好きです。

シリーズ3末期の595は見た目なんかは従来同様におとなしいんですが、
さまざまな装備が後に登場するシリーズ4に近づいており、
シリーズ3としては最上の完成度に達してます。
しかも、シリーズ4でコストダウンされるところにまだ手が入ってないんです。
個人的にはここが一番美味しいところだと思ってます。

但し、この過渡期モデルに特別な価値があるわけではありませんし、
希少で珍しいモデルなどというわけでもありません。
買おうと思えば誰でも中古車で購入できるありふれたモデルです。
でもそういうカタログ量産モデルだからこそ選んでみました。
現在の中古価格も150~250万円ほどと常識的な範囲に収まってますしね。
買いやすいアバルトだと思います。

もちろん2010年に発表されて2011年頃に販売された伝説の限定車…

ABARTH 695 トリブートフェラーリ

みたいなクルマに憧れる気持ちはありますが…

アバルト695 トリブートフェラーリ
限定695の王様とも呼ばれるアバルト695トリブートフェラーリ
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今回は非常にわかりにくいアバルトのモデル変遷を簡単ながらまとめてみました。
フィアットやアバルトのモデル変遷は公式資料でも記載内容が異なっていて、
正直、どれが正確な情報なのかよくわからないのが実態です。

自分で書いててこんなこと言うのも申し訳ない話しですが、
本記事の内容もおそらく間違いの一つや二つあっても不思議ではありません。
また、仕様変更などは膨大すぎて全部をまとめるなんてのも不可能に近いです。
正規ディーラーでも正確に把握できてないどころか、
もしかしたらメーカーのフィアットでも不明瞭なんじゃないかと思います。
(確実に限定モデルの詳細なんかはよくわからないみたいです。)

私もWEBメディアの末席にいる執筆者の端くれなので、
必要に迫られフィアット本社にFIAT 500限定車に関する問合せをしたことがあります。
何種類くらいの限定車が存在するのかなどの情報提供をお願いしたんですが、
113タイプ(問合せ時点)の限定車を生産したことはわかっているものの、
その詳細については記録が整理されておらず、回答が難しいと書かれてました。
予想に反して素早く丁寧な回答をいただけたんですが、
「はっきりわからない」というあたりにイタリアメーカーらしさを感じたものです。
(各国の販売店限定モデルなども存在するため把握できないんですよね。)

そんなアバウトな雰囲気で歴史を刻んでいるのもイタリア車らしいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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