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アバルトの左ハンドル車と右ハンドル車 元オーナー目線で比較検証!

アバルト595FIAT500関連
出典:ABARTH公式
記事内に広告が含まれています。
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ABARTH 595や695には左ハンドル車と右ハンドル車が用意されています。
グレードによってはどちらかしか選べませんが、基本的には両方が用意されてますね。
では、買うならどちらがおすすめなんでしょうか?
今回はその両方を経験している私がメリットとデメリットを検証してみたいと思います。

迷われている方の参考になれば幸いです。

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アバルトの基本は左ハンドル

アバルトはイタリア製のクルマなので基本は左ハンドル車ということになります。
左ハンドルの5速MT車とMTA車はオリジナル設計通りなのでとくに気になるところはありません。

しかし、日本で乗る場合は右ハンドルのほうが便利ですし、
右ハンドル車を好む人のほうが多いように思います。
アバルトも一部のグレードを除いて右ハンドル車が日本仕様の基本なので、
「左ハンドルしかない…」という問題に悩むケースは少ないです。

ただ残念なことにアバルトの場合は右ハンドルだと支障のあるところがあり、
左ハンドルと同等ではない構造となっています。

そんな事情もあって、アバルト購入者の中には、
ハンドル位置の選択で悩む人も多いように思います。

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右ハンドル車の注意点

実車のアバルトに乗ってみるとわかりますが、
左側通行の日本ではあきらかに右ハンドル車のほうが便利です。
それは間違いないんですが、しかし運転だけに限って言えば左ハンドルのほうがしっくり来ます。

私は過去に左ハンドルのABARTH 500と、右ハンドルのABARTH 595に乗っていました。
左右それぞれのハンドル仕様に乗った経験があるわけですが、
そこで感じた両車のメリットとデメリットを思い出してみます。

右ハンドル車で要注意なのは以下の点です。

・足元スペースが狭い

・ブースト計がダッシュボード上に後付けされる

・運転席から左後方がやや見にくい

・微妙にシフトレバーが遠い

・ブレーキフィールがやや悪い

・クラッチの摩耗が早い

この6点について詳しく検証してみましょう。

【足元スペースが狭い】

とくに足元スペースの問題は厄介でした。
右ハンドル車でもMTAならまだ良いんですが、
これが5速MT車だとクラッチ操作をしないときの左足の置き場に困ってしまいます。
それくらいクラッチの左側にはもうスペースがありません。
大きなセンターコンソールが足元スペースに張り出してるんです。
(ここにはエアコンユニットが配置されています。)
これが地味に厄介で、センターコンソール下部を削って空間を確保する人もいるくらいです。
それくらい足を動かせる空間が少ないです。

アバルト 右ハンドル
出典:アバルト公式
フットレストのスペース確保のため、赤丸部分を削ってしまう人もいます。
青丸部分が左ハンドル車より狭いです。
アバルト 左ハンドル
出典:アバルト公式
左ハンドル車は空間の広さがまったく違います。

その原因の一つにブレーキペダルとクラッチペダルの距離が近いというのもあります。
測ったことはありませんが、左ハンドル車に比べて1cmくらい近いと思います。

また、私の経験だと先端が丸い靴や横幅の広い靴、底の厚いソールの靴は乗りにくいです。
次のような靴です。

革靴

普通の革靴ですが、このように先端が丸い形状をした靴は右ハンドルだと乗りにくいです。
もちろん運転できないことはないですが、
雑な足さばきをするとクラッチとブレーキを干渉させてしまう恐れがあります。
MTAでも足の置き場に困ります。

また、底の厚い靴も厳しいです。

スニーカー

このようなソールの厚いスニーカーはかなり厳しいです。
センターコンソールとフットレスト間の空間が狭く、靴の甲の部分が当たってしまい、
適切にクラッチ操作ができない恐れがあります。
2ペダルのMTAでも右足でブレーキを踏む人だと自身の左足と右足が干渉する恐れがあります。
安全性を考えてもこういう靴での運転はあまりおすすめできないです。

また、先端の細い靴だったとしても、靴の全長が長いとやはり足の置き場に困ります。
つまり靴のサイズが大きいと厄介ということです。

【ブースト計がダッシュボード上に後付けされる】

この問題はアバルトを購入検討されている方ならご存知だと思います。
見ようによってはチューニングカーみたいでカッコいいとも言えますが、
現実的には若干ながら運転席からの視界を遮っています。
人によっては不格好と思う人もいるようです。

これは社外キットを使ってメーターパネル左下に移設可能なんですが、
純正でもう少し何とかならなかったのかと思う人が多いようで、
中には撤去してしまう人もいるそうです。

私は邪魔とも思わなかったですし、不格好とも思いませんでしたが、
運転していて自然に視線を落とす左寄りにあるので視界を遮るとは思ってました。
そして、これが速度メーターとかタコメーターならまだしも、
ターボのブースト計というのがミソです。
ブースト計なんてアバルトオーナーでも確認する人は一部だと思いますし、
確認するオーナーでも頻繁に見るメーターではないです。

つまり運転するのにほとんど使わないメーターが鎮座してるということですね。
だから邪魔に感じる人が多いんだと思います。

アバルト 右ハンドル
出典:アバルト公式
賛否ある右ハンドル車のブースト計
アバルト 左ハンドル
出典:アバルト公式
自然な位置にある左ハンドル車のブースト計

【運転席から左後方がやや見にくい】

アバルトのドライビングインプレッションは豊富に情報が上がってますが、
意外とこの左後方視界の悪さを指摘してる人が少ないと思います。

アバルトもフィアットもCピラーが太く大きいです。
ベースとなったFIAT 500はシート形状から大きく視界を遮られることはありませんが、
立派なスポーツシートを装備してるアバルト各車はかなり左後方視界が悪いです。
大きなバックレスト部分に視界を遮られてしまうんです。
これはアバルトしか乗ってない人だとあまり感じてないかも知れませんが、
FIAT 500を知ってる人だとかなり違和感を感じます。
日本は左側通行なので左折時にこの左後方視界の悪さはちょっとキツイですね。

アバルト
写真は左ハンドル車から見た右後方視界ですが、このように視界が遮られます。

ついでに言うと実は左前方の視界も良好とは言えません。
ルームミラーが大きく、体格のいい男性だと目の前にルームミラーが迫る印象です。
そのため、小型のルームミラーに交換する人もいますね。

女性の場合は身長や座高の関係で支障を感じない人もいますが、
基本的にアバルトはシート座面の位置が高く、ルームミラーが眼前に迫り、
そのせいであまり左前方の視界は良好ではないと思います。

【微妙にシフトレバーが遠い】

これはあまり語られてないかも知れませんが、マニュアルミッション車の場合、
座ってシフトレバーを操作してみると少々違和感を感じるかも…
クルマのサイズの割にローギアが気持ち遠いんです。
当然ながら左ハンドル車だとこれは感じません。

もともとシフトレバーは右手操作のほうが人間工学的に向いてると言われています。
それが理由で昔のシングルシーターフォーミュラなどでもシフトレバーは通常右側ですね。
利き腕で操作するほうがミスシフトが少ないらしいです。
(左利きの方だと逆になるんだと思います。)

【ブレーキフィールがやや悪い】

この問題はあまり正規ディーラーなどでは聞かれないかも知れませんが、
アバルトはブレーキのマスターシリンダーが左側にあります。
構造的な問題なのでこれは移設できないようで、
その結果、どうしても左ハンドル車よりややダイレクト感が薄れます。
つまりブレーキペダルからマスターシリンダーまでが遠いんです。

ハードにサーキット走行するとかなり気になる人もいるようです。

【クラッチの摩耗が早い】

クラッチ機構もブレーキ同様にダイレクト感が弱まります。
全般に右ハンドルマニュアル車のほうがクラッチが重くなることが多く、
やや無理してる構造の影響なのか、ディスクの摩耗も早いです。
正確な耐久比のデータなどはありませんが、左ハンドルの耐久性を10とすると、
右ハンドルマニュアル車は7~8くらいまで落ちてしまうようです。

これは上のブレーキと違ってMTA車には関係ない話しですが、
5速MT車を選ばれる方は覚えておいたほうがいいと思います。

この話しはアバルトを販売してるお店はあまり触れていないと思います。
売ろうと思ってる右ハンドル車の弱点みたいなものですからね。

左ハンドル車の注意点

では左ハンドル車の注意点はどうでしょうか?
これはアバルトだけの問題ではありませんが、普通に左ハンドル車は不便です。
どんな点が不便なんでしょうか。

有料駐車場の出入庫で困る

・右折のときに直進車が見にくい

・左いっぱいに寄せると乗降が大変

【有料駐車場の出入庫で困る】

これはもう諦めるしかないですが、面倒でも降車しないといけません。
高速道路の料金所はETCのおかげで走行したまま通行できるようになりましたが、
有料駐車場などへの出入庫はそうもいきません。

マジックハンド必須です。

【右折のときに直進車が見にくい】

アバルトは車幅の狭いクルマですが、それでもやはり右直事故のリスクはあります。
幸いノーズが短いので多少右に寄せても直進車の進路を塞ぎにくいとは思いますが、
右ハンドルのような視界は確保できません。

毎右折のたびにこの状態なので厄介です。
そのあたりは慣れの問題ですが、見にくいものは見にくいです。

ついでに言うとバス停で停車してるバスを追い越すのもなかなかの恐怖です。

ただ、そのせいか全体に左ハンドル車のほうが右直事故は少ないという話しも聞きます。
見えないだけに運転がより慎重になるのかも知れません。

【左いっぱいに寄せると乗降が大変】

フィアットもアバルトも左ハンドルには左ハンドルのメリットがあるんですが、
ただ一点、ドアがデカくて寄せすぎると乗降しにくいという問題があります。
クルマのサイズは小さいんですが、ドアのサイズは小さくないんです。

これは想像以上に厄介で、もし左ハンドルを購入されるなら覚悟しておいたほうがいいです。
クルマの大きさからしたら不自然なくらい左側にスペースを作らないと乗降困難です。

当然ながらFIAT 500の左ハンドル車も同じです。
まあ、FIAT 500の左ハンドル車なんて滅多にありませんが…

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結論(まとめ)

私は左ハンドル車に乗り慣れているというのもありますが、
アバルトの左ハンドル車をそれほど乗りにくいとは感じませんでした。
しかし、多くの方はどちらかといえば右ハンドル車をすすめているように思います。
それはやはり日本での交通事情・道路事情があるからでしょうか。

ただ、アバルトというクルマに関しては私は左ハンドルをおすすめします。
とくにマニュアルミッション車なら尚更です。
確かに道路事情を考えたら右ハンドルの利便性に劣る部分はありますが、
致命的なほどデメリットではないと思います。

左ハンドルが選べないグレードは仕方ないですが、
もし選択可能なら一度左ハンドル車を試乗してみてください。
ほとんどの人は左ハンドルのほうがクルマのコントロール性が高いと感じられると思います。
これは決して右ハンドル車がダメという意味ではありませんが、
左ハンドル車のほうが構造的な無理をしておらず、
それを肌で感じることは大切だと思うからです。

そして、左右どちらの仕様のハンドルを選ぶにしても、
この違いを体感してから結論を出したほうがきっと後悔しないと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
次回はマニュアルミッションとMTAを比較してみたいと思います。

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