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FIAT 500 TwinAir おすすめオイルと交換サイクルを考察

エンジンオイルFIAT500関連
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フィアットのツインエアは個性豊かな2気筒0.9Lターボエンジンを搭載してますが、
ターボ過給機を搭載したエンジンということもあってオイルには気を使いたいですね。
今回は9年の所有歴からおすすめオイルの紹介と交換サイクルについてまとめてみます。

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私は2015年式のツインエアを新車購入して10万km以上、約9年間乗り続けてますが、
さすがに自分でもこれほど長く所有するとは思ってませんでした。
しかしこのチンクエチェントというクルマは本当に面白く、乗っていて楽しいんですよね。

クルマ整備でもっとも身近なものの一つがオイル交換ですが、
その交換サイクルはどれくらいが良さそうでしょうか。

現在の正規ディーラーは3万kmごとに交換してくださいと言ってますね。
環境問題に厳しい欧州ではロングライフ交換が主流になってますが、
さすがに高温多湿の日本で3万kmはロングすぎる気がします。

ではフィアット整備に携わっている街の整備工場はどうでしょうか?
一般的には走行5~6,000kmごと、または半年ごとなどと言われますね。

私は距離で7~8,000km、または6~8ヶ月に一回くらいの頻度で交換しています。
かつては5,000kmや半年に一回くらいのペースで交換してましたが、
一度交換した古いオイルを検査機関で成分分析してもらったところ、
それほど劣化していないという予想外の結果が…

今はよく推奨されてる交換サイクルよりやや遅めで交換しています。
これを万人に推奨するつもりはありませんが、今のところまったく問題ないですね。

オイルの成分分析は検査項目や検査機関によって料金体系などが異なりますが、
概ね費用は5,000円くらい、早ければ二~三日くらいで結果が出ます。
ネット検索すればたくさんの検査機関(企業)が見つかります。
成分分析なんて聞くとなんか凄いことやってると思うかも知れませんが、
サンプルを50mlくらい用意すれば誰でも可能です。
ただ、エンジンオイルの状態は乗り方や使用環境によって変化するので、
一回の検査をもってそのオイルの品質を断定するのは危険です。

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私はこれまで高いものから安価なものまで数多くのオイルを使って来ましたが、
どのオイルもとくに品質に問題を感じたことはなかったです。
それゆえにどこのメーカーのオイルを使っても大きな問題はないと考えてますが、
一つの基準としてメーカーが指定してるクラスのオイルを使うようにはしています。

フィアット正規ディーラーではSELENIA K PURE ENERGYが指定されてますね。
これはペトロナスが販売しているACEA C3 5W-40のオイルですが、
どんなオイルでも…といってもこれと著しく規格の異なるオイルを使うのは危険ですね。

ツインエアエンジンの場合はとくに注意する必要はありませんが、
直列4気筒1.2Lエンジンは昔と今で指定オイルが異なっています。
燃費測定方法をWLTCモードに変更した2020年12月からは指定オイルが変わりました。
以前はツインエアと同じACEA C3 5W-40が指定されてましたが、
現在はよりサラサラ系のACEA C5 0W-20となっています。
必要以上に気にしなくてもいいと思いますが、一応ご注意ください。

ACEA
出典:Unil Opal公式
ACEA
出典:mikado oil公式


次に使ってみて印象の良かったおすすめオイルを挙げてみます。

私は過去に複数銘柄のオイルを使って来ましたが、
市場に流通しているすべてのオイルを試したわけではないので、
あくまでも私が使った経験あるオイルの中からのおすすめになります。

入手性や購入価格なども考慮して以下の製品を選んでみました。

おすすめ理由:安価、軽快感、高い洗浄力

このオイルは名前からもわかるとおりENEOSの販売品で、
API SN ACEA C3 SAE 5W-40の製品です。
特徴は極めて安価ながら品質優秀で、成分分析したのはまさにこのオイルでした。
検査依頼したときにオイルの銘柄などは伝えませんでしたが、
「ベースオイルはもちろん、添加剤の品質が良好」と評価されてましたね。
決してENEOS推しするわけではありませんが、一定の評価をしてもいいと思います。

個人的にはエンジンの洗浄能力が高いと感じられるオイルで、
半年に一回くらいのペースで交換すればエンジン内はかなり綺麗に保てる印象です。
それともう一つの特徴はエンジン回転が軽くなったと感じられるところですね。

このオイルは親しい正規ディーラー整備士がプライベートで使っていたもので、
勧められた当初は半信半疑で使ってみたというのが本当のところでした。
なにしろ4L缶が実売3~4,000円台で買えましたので、
1L/1,000円くらいという低価格だったんです。

残念なのは現在はすでに販売終了してしまい、
後継製品に代替わりしてしまったところでしょうか。
もしこのサスティナの未開封新品があれば即ゲットをおすすめします。

ちなみに後継製品はENEOS X PRIMEシリーズになりますね。
(ちょっと実売価格が高くなりました…)
ということで現在購入可能なおすすめ品としてはX PRIMEシリーズになります。

サスティナより高いですが、それでも十分サイフにやさしいオイルですね。

ENEOS サスティナ
私もたまたま見つけた未開封新品のサスティナを保管してます。

おすすめ理由:実績、総合性能の高さ、比較的安価

このオイルはAPI SN ACEA A3/B4 SAE 5W-40の製品で、
MOTULの製品ランクとしてはスタンダード製品に位置付けられてますね。
ベンツやBMWなど各欧州メーカーの品質規格をクリアした製品でもあります。

このオイル…もっともおすすめしたいオイルなんですが、致命的な問題があります。
販売単位が20L缶または200L缶になってしまい、
一台分の交換オイルとして購入するのが困難なんです。

私はタイミング良く交換時期を迎える友人がいれば20L缶を購入して分けてますが、
少なくとも2~3人は集めないと分け合えません。
それほど傷む心配はないんですが、でも開封状態で一年以上置きたくないですよね。
なかなかに難しいです。

整備工場などが小分けしてくれることもありますが、4L/7~9,000円くらいでしょうか。
私が懇意にしてるイタリア車専門の整備工場もメインオイルの一つにしており、
おそらく頼めば小分けしてくれますが、小分け販売店ではないので遠慮しています。

ただ、このオイルはFIAT 500に使うにはややオーバースペック気味で、
もうちょっと安価なオイルで問題ないと思います。
価格を考えたらお得な高性能オイルという感じでしょうか。

おすすめ理由:実績、入手性の良さ、比較的安価

もう説明不要の定番オイルの一つですが、フィアットとの相性も良好です。
API SN ACEA A3/B3 A3/B4 SAE 5W-40のオイルで、
こちらも各欧州メーカーの品質規格をクリアした製品であり、
おそらく5W-40の中ではやや柔らかめのオイルだと感じます。
軽いエンジンフィールを手に入れたいなら試してみてください。

ただ、寒冷時にブルブルとエンジンが震える挙動があるなら避けたほうがいいかも知れません。
あの症状は柔らかめのオイルを入れると悪化するケースを散見します。

ちなみにこのオイルもFIAT 500にはちょっとオーバースペック気味ですかね。
もうちょっと安いオイルでいいかも…

このShellのオイルはMOTULより入手しやすく実売価格も安いことが多いので、
フィアット仲間よりベンツやBMWに乗ってる友人たちが好んで使ってます。
もしC3以外でそこそこの価格のオイルを望んでいるならイチオシです。

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次は個人的におすすめしないオイルです。
おすすめしない理由は入手性の問題と販売価格でしょうか。
私も1~2回くらいは使ってますが、リピートしてないです。

おすすめしない理由:販売価格が高い、入手性悪い

このオイルは私のフィアット仲間がもう何年も使ってますが、
彼はフィアット以外のクルマもワコーズを愛用してるので一種のこだわりですよね。
もちろん製品自体はなんの問題もないどころか好印象な製品です。

ただ、猛烈に高いのと20L缶以上じゃないと購入できません。
20L缶で5~70,000円くらいしますね。
こういう高いオイルをうっかり買っちゃう人はいないでしょうが、
お店でオイル交換したら使われてた…そして請求額が高かった…という危険はあります。

もちろん常識的な価格でご提供いただけるなら全然アリです。

おすすめしない理由:販売価格が高い

もうおなじみ正規ディーラー推しの純正指定オイルですね。
品質や性能は問題ないんですが、やっぱり高いです。
正規ディーラーは「このオイル以外はダメ」くらいの勢いで言って来ますが、
こんな高いオイルを使う必要はありません。

私が懇意にしてる正規ディーラースタッフでフィアット車に乗ってる人も使ってないです。
(あ~書いちゃいました!)

勘違いされるといけないので書きますが、
どこかで安価に購入できるなら問題ないです。

おすすめしない理由:非適合品

さすがに私はこのオイルは使ったことがないです。
絶対に入れません。
しかし、なぜかFIAT 500(ツインエア)にこのオイルを使う人がいます。
不思議で仕方なかったんですが、どうやらコストコで売ってるみたいですね。
しかも激安で…

それとクラシック500のオーナーさんがよく使っている鉱物オイルみたいで、
これは「フィアット500違い」なので注意しましょう。

ACEA規格の認証は受けてないオイルだと思いますが、
スペックを見るとAPI SN SAE 10W-40なので使っても大丈夫と思ってしまうようです。

適性が合ってるエンジンなら問題ないでしょうが、ツインエアエンジンには向かないです。
コストコで安く買えるかも知れませんがやめましょう。

フィアットオーナーからよく聞かれるのがこれです。
別カテゴリーであるガソリンエンジン用A3やB3などのオイルを使うことや、
ACEAの品質認証自体を受けていないオイルは使って大丈夫なのかと…
また、一部の正規ディーラーはACEA A/Bカテゴリーの使用は危険と言ってます。
理由は成分違いから触媒装置への負荷が大きいからだそうです。

どうなんでしょうか?
結論からいうと同等の認証をクリアしてる製品なら問題なさそうです。
ただ、確かにACEAに関してA/B/Cは成分が異なってます。
違うのは灰分値です(時期によってこの数値の分け方が変わっています)。

A3/B3の灰分値は0.9%以上1.5%以下となっており、
A3/B4の灰分値は1.0%以上1.6%以下となっています。
ちなみにC3は0.8%以下です。
これはACEA公式サイトに掲載されている現在の数値です。

以前の数値はこうでした。
A3/B3の灰分値は1.5%以下であり、
A3/B4の灰分値は1.6%以下で、
C3は0.8%以下でした。
C3は変更なしですが、A/Bの下限数値が変更されたんですよね。

つまり、かつてはこの数値を兼ねていたオイルが存在し、
そういうオイルは各カテゴリーの認証オイルであることを併記してました。
現在は数値が細分化されたことで兼用できるオイルは存在しなくなり、
ACEA CとA/Bは別物として認証せざるを得なくなったんですよね。

ゴチャゴチャ書いてますが、早い話しが微々たる差ということです。
気にする方もいるでしょうが、ほとんどの方は気にしないレベルなんじゃないでしょうか。

ただ、もともとメーカーが推奨してるオイルはトータル性能を考慮してるので、
極端に指定オイルと性質の異なるオイルの使用は危険かも知れません。
極端に粘度が違うオイルだとか合成油を使うなどですね。
そういうオイルを入れると体感できるくらい回転のスムーズさが損なわれたりします。

そういうクルマのオーナーさんに「オイルは何を使ってますか?」と聞くと、
決まってメーカー指定から大きく外れた規格のオイルを使ってますね。
これがあるから正規ディーラーなどは純正指定品以外を推奨しないんだと思います。

ACEA規格外のオイルを使っても問題ないですが、
単に安いからなんて理由で純正指定とかけ離れたタイプのオイルを使うのは危険そうです。

今回はツインエアエンジンにおすすめしたいオイルをテーマにしましたが、
ツインエアエンジンは超高回転の高性能スポーツエンジンなんかではないので、
常識的な品質と性能を持つオイルを使っていればとくに問題はないです。
また、2020年12月以前の1.2L Fireエンジン車も同様です。

ただ、極端なロングライフ使用は避けたほうがいいとは思います。
やっぱりオイル交換頻度の低いクルマって壊れてるんですよね…

最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもオイル選びの参考になっていれば幸いです。


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