頑なにランフラットタイヤにこだわっていた友人がついに脱ランフラットタイヤ化しました。
今回はそんな男が脱ランフラットタイヤに踏み切った理由や、
実際にノーマルタイヤへ交換するまでの経緯を簡単にご紹介します。
ランフラットタイヤからノーマルタイヤへの交換を考えている方の参考になれば幸いです。
脱ランフラットタイヤする理由
私の身近にはランフラットタイヤからノーマルタイヤに交換した人がたくさんいます。
ノーマルタイヤへ履き替えた理由は人それぞれですが、
主に以下のような理由が多いようです。
1.乗り心地を改善したかった
2.タイヤ代を節約したかった
3.自分で違いを体感したかった
やはり乗り心地を改善したくてランフラットタイヤから変更した人が多いですね。
次にタイヤ代を安く収めたかったという理由が続くようです。
同じ銘柄のタイヤでもノーマルとランフラットでは1本5,000円前後の価格差があります。
4本交換すれば20,000円前後違うので大きいですね。
今回、脱ランフラットした友人はノーマル至上主義者ではありませんが、
タイヤに関しては安全に直結する重要なパーツということで、
純正指定のランフラットタイヤを履き続けていました。
そんな男なので当然REタイヤではなくメーカー承認タイヤを選んでいます。
彼のクルマは2014年に新車購入されたBMW420iグランクーペのラグジュアリーで、
人気のMスポーツと比べてやや足回りがマイルドな仕様のクルマです。
4シリーズグランクーペとしては最初期のモデルですね。
もともとは18インチホイールを履いてましたが、
2017年に純正オプションの19インチホイールに履き替えています。
この18インチ→19インチがけっこう乗り心地悪化を招いたようで、
見た目はカッコよくなったものの、失ったものも大きかったようです。
このクルマは新車購入されてこれまでに4回ほどタイヤ交換を行ってますが、
すべてメーカー承認のランフラットタイヤを選んでました。
ノーマルタイヤを履いた同型車に乗車
そんな彼がノーマルタイヤを検討した理由はなんだったんでしょうか?
それはノーマルタイヤを履いた同型車(正確にはMスポーツモデル)に乗ったことがきっかけでした。
やはり乗り心地がまったく違っていたことと、
思ったほどタイヤの剛性不足を感じなかったことが大きかったようです。
彼のイメージではランフラットは乗り心地は悪いが、
サイドショルダーが丈夫でコーナリング時の安定感が高いというものでしたが、
ノーマルタイヤでもタイヤによっては遜色ないことがわかりました。
ランフラットに慣れてしまうとノーマルタイヤのグニュっとなる感覚が馴染まない人は多いです。
タイヤによってもここは印象が違いますが、総じて柔らかく感じられます。
そういうマイナスイメージを感じなかったことは衝撃だったようです。
つまりカチッとした印象はそのままに乗り心地のゴツゴツ感が消えたという、
夢のような組み合わせに感じられたことが脱ランフラット化する大きな理由となりました。
ちなみに乗車した同型車が履いていたタイヤはポテンザS001のノーマルタイヤだったそうです。
ノーマルタイヤを検討
ノーマルタイヤの印象が良かった彼は早速タイヤ情報を収集します。
どんなタイヤでもいいわけではないからです。
最初に候補に挙げたのは以下の製品たちでした。
脱ランフラットしたBMWやベンツがよく履いているタイヤですね。
ブリヂストン ポテンザS001
ブリヂストン レグノGR-VⅡ
ピレリ P-ZERO
ミシュラン パイロットスポーツ4(4s)
この中で一番の候補に挙がったのはブリヂストンのポテンザS001だったようですが、
調べるうちにレグノが候補に挙がり、やがて他メーカーのノーマルタイヤを検討し始めます。
さらにある理由から安価なアジアンタイヤも候補に加えました。
「失敗したときのダメージを考えて安いタイヤで試したほうがいい」
というアドバイスをタイヤ店から受けたのです。
つまりランフラットに戻る可能性があるなら高価なノーマルタイヤは避けたほうが無難…
確かにお金をかけて交換したタイヤが気に入らなかったら厳しいです。
ただ、これは現実的な理由から難しいと判断したようです。
実際は価格の問題ではなく、一度履いたタイヤは簡単に交換できないです。
タイヤ店は気軽に「履き替えたら?」なんて言いますが、
仮に安いタイヤだったとしても溝の残った真新しいタイヤを捨てられるものじゃないです。
これはお金の問題ではありません。
しかし、安く購入できるアジアンタイヤの検討はしたようです。
アジアンタイヤを検討
アジアンタイヤはこれまで履いた経験がないのでまったく未知の世界だったようですが、
探せば身近に装着車はけっこういるものです。
ただ、BMWの同型車と限定するとそうそういるものではなく、
これでは情報が少なすぎてどんなタイヤがいいのかまったくわからないです。
そこでネットで情報を集めたり、タイヤ店に教えてもらったり、
いろいろと調べて以下のタイヤを選択肢に加えました。
ハンコック ベンタスV12 evo2
ナンカン NS-2
現在のアジアンタイヤには他にも人気や実績あるタイヤが存在しますが、
身近に装着車がいて体験試乗できそうなのがこの二つのタイヤだったそうです。
ともに人気のアジアンタイヤですね。
この二つのアジアンタイヤに試乗した印象はともに良好で、
まったく問題は感じなかったそうです。
というより価格を考えたらかなり印象良かったようで、
最近のアジアンタイヤの高評価にウソはなかったことを確認できたと言ってました。
ただ、強いて言えば両方ともサイドウォールが気持ち柔らかい印象で、
ハンドル切り始めの応答がランフラットより一寸遅れるような気がしたのと、
耐久性がまったくわからないのは気になったようです。
買って半年くらいで性能低下するようなタイヤは嫌ですからね。
(ハンコックもナンカンも耐久性は悪くないと思います。)
いずれにしても一般ドライバーならサーキットなどをガンガンに走るわけでもないので、
どんなタイヤを選んでもそれほど支障を感じることはないと思いますが、
気持ちの問題として現時点でアジアンタイヤの選択はナシとなったようです。
本命タイヤ現る?
結局のところどんなメーカーのタイヤでも高いタイヤと安いタイヤの差ならあるでしょうが、
同じような価格のタイヤなら著しい差なんて感じられるものではありません。
私も多くのメーカーのタイヤを自分のクルマに履かせて来ましたが、
同等クラスのタイヤ同士の比較ならそんな大きな差なんて感じないものです。
友人もそれを実感していたところ、馴染みのタイヤ店からあるタイヤを推薦されました。
それが…
コンチネンタル エクストリームコンタクトDWS06プラス
コンチネンタルといえば高級車や高性能車が履くタイヤとして名高いプレミアムタイヤです。
普通の感覚だと1本5~6万円くらいする高級タイヤってイメージですが、
なんとこのDWS06プラスは1本2万円前後で買えちゃいます。
実は欧米にはオールシーズンタイヤという大きなマーケットがあって、
どこのタイヤメーカーもそこに力を入れています。
会社としての売上も販売商品の主力だったりして、
むしろ高性能スポーツタイヤのほうがマイナーなくらいです。
DWS06プラスはコンチネンタルタイヤのオールシーズンタイヤで、
世界市場でめちゃくちゃ売れている販売好調な人気タイヤです。
このタイヤをタイヤ店店長がイチオシとしてすすめて来たのです。
オールシーズンタイヤ
やっと日本でもオールシーズンタイヤというジャンルが確立されつつありますが、
海外では昔からメジャーなジャンルで、装着車も多いタイヤです。
一口にオールシーズンタイヤといってもメーカーや製品によって位置づけは微妙に異なりますが、
コンチネンタルのDWS06プラスはどちらかというとサマータイヤ寄りの製品で、
コンチネンタル・ジャパンではオールシーズンタイヤという分野が明確でなかったころはスポーツ系のタイヤに分類してましたね。
コンチネンタルのスポーツタイヤといえば「スポーツコンタクト」が有名ですが、
この「エクストリームコンタクト」は凍結路以外の路面に対応できる万能タイヤとなっています。
気になるのはその価格の安さですよね。
なぜコンチネンタル製品なのにあんなに安いのか?
それはコンチネンタルの世界的な販売戦略商品だからだと言われています。
決して安普請タイヤにコンチネンタルの名前を付けて売ってる粗悪タイヤではないのです。
もっとわかりやすく書くと他の高額商品で儲けてこっちの価格を抑えてるってことでしょうね。
購入タイヤ決定!
友人は迷いに迷った挙句、最終的にこのコンチネンタルDWS06プラスを選びました。
選んだ理由は世界的に評価の高いタイヤということと、
たまたま身近にこのタイヤを履いたベンツE220dがあって、
それにしっかり試乗することができたからです。
どんな評価の良いタイヤでもクチコミだけで選ぶのはリスクがあります。
タイヤに求める性能は人によって違うので、
必ずしも自分に向いたタイヤかどうかわからないです。
しかしこのDWS06プラスはとても印象が良かったようです。
友人が感じた良かった点は次のとおりです。
・比較的安価なタイヤ
・必要十分なグリップ性能がある
・雨天時の走行安定性が高い
・乗り心地が良好
・ロードノイズが少ない
・コンチネンタル製品である
この中でもとくに感銘を受けたのが想像以上に乗り心地が良かったところで、
まるで高級コンフォートタイヤみたいに感じたそうです。
このタイヤに履き替えて約5,000kmほど走ったそうですが、
今では多くのランフラットタイヤ乗りにすすめてますね。
私も一度履いてみるようすすめられてます!
私も体験してみた
先日、私もこのDWS06プラスを履いた友人のクルマに乗ってみました。
私にとってもDWS06プラスは初体験です。
距離は70kmほど走っただけですが、いや~、正直驚きました。
まあ、「価格を考えたらまずまずなんだろうな」くらいに思ってたんですが、
そんなレベルではなく、かなり乗り心地も良好で静かに走れる優れたタイヤでした。
途中、ゲリラ豪雨みたいな大雨に見舞われましたが、
軽く冠水してるような道路でも走行安定性が高く、ウェット性能も高かったです。
なんでこんなに安いんだ?と思えるくらいで、確かにこれは評判通りだと思ったものです。
ただ、愛車のスバルWRXにこのタイヤを履かせているタイヤ店のスタッフさんによると、
思いっきりスポーツ走行する人には向かないようで、
少し攻めた走りをすると熱を持ちやすいようです。
さすがにこのタイヤでガンガンに攻めた経験はないそうですが、
やはりスポーツ走行メインの方はスポーツタイヤを選んだほうが良さそうです。
また、雪道走行も可能なタイヤですが、積もり始めくらいはまったく問題ないものの、
一定時間が経過して雪が固まり出すと滑る恐れがあり、過信は禁物だそうです。
昨年2022年12月24日に大きな積雪があってやむなく雪道を走行したそうですが、
アイスバーンのようになった路面以外では普通に走れたそうです。
あとがき
友人のBMWは新車購入後、すべての整備を正規ディーラーで行っています。
先日、ディーラー担当者から「ノーマルタイヤに変えたんですね」と言われたそうです。
現在、ポルシェで承認タイヤ以外だと整備入庫を拒否されるという噂を散見します。
私が知る限り、BMWディーラーでそういう話しは聞いたことがありませんが、
今後も大丈夫かどうかはわかりません。
もちろんコンチネンタルタイヤにもBMW承認タイヤはありますが、
それは定番の高性能スポーツタイヤのスポーツコンタクトです。
エクストリームコンタクトDWS06プラスだと入庫問題に遭遇する可能性がゼロではないため、
非承認タイヤに交換する場合はあくまでも自己責任で行う必要があります。
しかし、そういうマイナス面を考慮してもDWS06プラスはおすすめできるタイヤだと思いました。
日本のブリヂストンやヨコハマも似た性格のタイヤを出してくれたら面白いですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでも脱ランフラットタイヤを検討中の方の参考になっていれば幸いです。
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