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クルマ売買で無視できない上位互換問題! 下位グレードを買うと損?

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クルマはどんなグレードでも高額品なので気軽に買うわけにはいかないですよね?
自分が必要としない装備などに無駄なお金は出したくないものです。
今回はちょっと難しいクルマ購入時のグレード選びについて検証してみます。

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私がお世話になってるディーラーのセールススタッフはベテランさんが多いです。
「クルマを売って何十年」みたいな経歴の方々です。
こういうベテランのカーセールススタッフには共通した特徴があります。

それは「顧客の予算を最重視してくれる」です。

セールストーク炸裂で無理に高額車を売りつけるような人はいないです。
つまり不必要な高級グレードを無理強いする人たちではないということです。

そういう方々なので私も安心して友人などを紹介しています。
紹介した友人が言葉巧みに高いものを売りつけられたら困りますもんね。
仮に低予算であろうと一切手抜きせず、常に顧客第一で真摯に接してくれます。
買う側も商談時に無用な背伸びを迫られる恐れや必要がなく安心です。

しかし、同時に彼らは顧客が将来的に損するようなクルマは勧めない一面も持ってます。
この一貫した姿勢が顧客のリピートに繋がっているようです。

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個々のスタッフの営業姿勢ではなく、販売店自体はどうなんでしょうか?
自動車ディーラーはクルマを売る商売をしてるわけなので売上を重視します。
ということは当たり前のように少しでも高いクルマを売ろうとしますね。

BグレードよりAグレードのほうが下取りで有利ですよ

これめちゃくちゃ言われますね。
「Aグレードのほうが10万円高いですが、下取りも高いのでお得です」みたいな言葉ですね。

オプションをサービスするのでAグレードを買ってください

これも多いですね。
なんとしてでも高いAグレードを売りたいわけですね。

Aグレードのほうが納車が早いです

これもありますね。
メーカーも高いクルマを売りたいので高級グレードを優先して生産します。
最近だと新型クラウン登場時なんか記憶に新しいですね。
実際、私の友人も納期の関係で最上級グレードを買ってました。
本当は下位グレードで十分だと考えてたんですけどね。
半年以上も納車が遅くなると言われて泣く泣く?高いグレードを買ってました。

ではそのトークの真意はどうなんでしょうか?
私の中学からの友人がヤナセでクルマを売ってますが、
彼に商売抜きでこういったセールストークの真意を聞いてみたところ、
次のように言ってました。

必死で勧めるグレードはおそらく売らないといけない在庫車がある

国産車と違って外車は現物を販売店がオーダーして在庫を持つことが多く、
メーカーへ発注したらすぐ各セールスが顧客へ営業をかけますね。
理想的には船が入港したときにはもうそのクルマが売れてるくらいがいいそうで、
それくらいの勢いで営業をかけるそうです。
その段階ではもう入庫するグレードは決まっているので、
当然ながらそのグレードを売ろうとします。

例えばベンツの場合、基本的に発注段階でグレードは決まっているので、
発注してないグレードを求められると時間はかかるし、
その一台だけ船で運ぶわけにはいかないので現実的ではないそうです。
結果、ベンツもBMWも国内を走るグレードは似たり寄ったりばかりになりますね。
他の外車も似たようなものだと思います。

各ディーラーの現場で取り付ける装備品はメーカーオプションではないので、
仮に10万円するオプションでもお店の持ち出しは少ないです。
そんなのは誰でも知ってる話しですが、それでもサービスしてくれたら嬉しいですし、
実態はともかく、10万円分サービスしてもらえたという気になります。

外車の場合もそれは同じで、単に見なしの10万円サービスなので、
それで売りたいグレードが売れるなら安い物です。

「Bグレードだとサービスできませんが、Aグレードなら…」

これも販売店側は在庫車を売りたいので、その気持ちが滲み出てますね。

クルマに限らず現物商売だと不良在庫ほど恐ろしいものはありません。
新車ディーラーだけでなく、中古車販売店なんかはもっと敏感です。
とにかく在庫車を早く現金化しなければ会社の存続にも影響します。

ベンツやBMWのディーラーは売れ残ってる新車は自社登録して新古車販売する。
よく聞く話しですが、これは半分くらいは当たってます。
新古車が本当にお得かどうかはかなり微妙な問題で、
これは別記事でも触れてますが、外車の場合は価格によっては新車より損します。
安易に新古車に飛びつかないほうが良さそうですね。

国産ディーラーから出る新古車は一般に低グレード車が多いですが、
外車の場合は高級なグレードの新古車も多いです。
もともと売ろうとしてた在庫車なので当然です。

要注意なのは上級グレードの新古車が手に入ったとしても安易に喜ばないことです。
新古車は必ずしも新車よりお得ではない可能性があるので、
本来は必要としなかった上級グレード車を買わされてる可能性がありますね。

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BMWやベンツなどといった外車は海外から運んで来るクルマですが、
日本国内で生産してる国産車はどうなんでしょうか?

こちらもやはり商談してると高いグレードを強く勧めて来ますね。
レクサスなんかかなり細かくオーダーを受けてクルマを生産しますが、
それでも在庫車があるわけでもないのに上級なグレードを勧めて来ます。
単純に高いクルマを売りたいというのもあるでしょうが、
こちらもやはり生産数の問題があるようです。

つまり変わったオーダーの仕方をすると納車が厳しいということですね。
とくにレクサスは半導体不足を理由に装備カットみたいなことをしなかったので、
とにかく納期が定まらず中には受注停止モデルなんかも生まれました。

お店も各セールススタッフもクルマが売れなければ売上0円なので必死です。
生産数の多いグレードを買ってもらわなければ商売になりません。

「納期未定なら中古のベンツにするか…」

レクサスディーラーはこれを一番恐れていたので、
とにかく必死に納期の目途の立つグレード(や車種)を売ってましたね。

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クルマのグレード選びは必ずしも希望通りにいかない実態があるわけですが、
ではそういう上位グレードのクルマを買うと得なんでしょうか損なんでしょうか?

これは半分以上のケースで本当のようです。
メーカーも人気グレードの生産に力を注ぎ、不人気グレードの生産は後回しにします。
カタログに載ってる以上はオーダーがあれば生産しますが、
その手のグレードのモデルはかなりの確率で納車が遅くなってしまいますね。

そして、不人気グレードは売るときも価格が厳しくなってしまいます。
中古車になって市場に登場しても買ってくれる人が少ないから当然ですね。

10万円高いグレードは売るときも10万円高く売れる

これは一般的に当たってますね。
それどころか不人気グレードは10万円以上損する可能性があります。
つまりプラスマイナスゼロではなくマイナス査定になるということですね。

では不人気グレードではなく単に一つ下のグレードという場合はどうでしょうか?
こちらはマイナス査定になることはないですが、
プラス査定にもならないのが一般的な傾向です。

後々の売買のことを考えるとその点で上位互換は成立してしまうようです。

例えば高級オーディオなんか上級グレードの定番装備ですが、
クルマで音楽を聴かない人にとっては無駄な装備になりますね。
この無駄な装備のために10万円高いお金を出すのはキツイですね。

しかし、もしこの装備を持ったクルマの査定がプラス15万円なら損はしません。
クルマの場合はこういう問題が常に付きまといます。

お金持ちはその装備が必要だろうがなかろうが高い最上級グレードを買って、
そのクルマに飽きたら高く売り抜けて次のクルマに乗り換えます。
まったく損しないどころか最近は利益まで出して乗り換える人もいます。
これは極端な例ですが、上位互換が最大限に威力を発揮してる典型的なケースですね。

これがマイナス査定傾向にある下位グレード車ではそうはいきません。
嫌な話しですがお金を持ってる人は得をして、そうじゃない人は損してしまいます。

すべてのクルマに当てはまるわけではないですが、
一般的な傾向として売るときは上位グレード車のほうが有利に売却できる可能性は高そうです。
リセールありきで好みでないグレードのクルマを買うのは苦痛ですが、
上位互換を意識して買ったほうが売却で失敗するリスクが少ない現実はありそうです。

クルマは予算の許す限り上位互換というか人気グレードを買ったほうがお得です。
ここで気をつけないといけないのは最上位のモデルということではなく、
あくまでも人気グレードを買うということですね。

もちろん例外はありますが、最近の中古車市場は人気グレード車の争奪戦です。
つまり人気グレードの上位互換に当たるグレードなら買ってもいいと思いますが、
その逆はできるだけ避けたほうが打撃は少なく済みそうです。

もし購入検討中のクルマが人気グレードより下位に当たるモデルならば、
少しがんばってでも上位のグレードモデルを買ったほうが良さそうです。
ここで当初予算より10万円単位の上積みをするのはキツイですが、
3年後とか5年後の売却時に回収できる可能性があることは頭に入れておきたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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