FIAT 500 Lounge(ラウンジ)とDolcevita(ドルチェヴィータ)に違いはあるんでしょうか？
現行最上位モデルであるDolcevitaの特徴やLoungeから変更されたところを見てみましょう。
にほんブログ村Loungeが消滅してDolcevitaへ
2021年モデルから新しい最上位モデルとしてDolcevitaが誕生しました。
このDolcevitaはそれまでのLoungeに変わる新グレードで、
基本的な装備や外観はとてもよく似ています。
そのため詳しく調べないとその違いがよくわかりません。
公式に正規ディーラーが公表した変更点は以下になります。
・シートカラーをブラック／アイスのコンビに変更
・クルーズコントロール追加
・フロントフェンダーへDolcevitaのトリムバッジ追加
・自動防眩ルームミラーの廃止
・BeatsR️オーデイオの廃止
・ボディ同色ドアミラーカバーの廃止
上記のとおりなんですが、実際はちょっと違っているようです。
今回はLoungeとDolcevitaの違いを整理してみたいと思います。
ただPOP同様、Loungeも長く販売されたグレードなので、
製造時期によって装備内容が異なっています。
今回は最終型Loungeと新型のDolcevitaを比較してみたいと思います。
Dolcevitaは2020年に「FIAT 500 Dolcevita」という名前で限定販売されています。
こちらは1.2Lのエンジンを搭載したモデルで、
現在カタログモデルとなっているTwinAir Dolcevitaとは別物です。
これはフィアットあるあるの話しですが、紛らわしいので混同しないように気をつけましょう。
2020年に販売された限定車のDolcevita（1.2Lエンジンモデル）
クーペ175台＋カブリオレ100台の計275台が販売されました。
現在のTwinAir Dolcevitaとは別物なので注意しましょう。
これはこれでカッコかわいい人気の500です。
LoungeとDolcevitaの違い
LoungeとDolcevitaの主な違いは以下のとおりです。
| 項 目 | グレード | グレード |
|---|---|---|
| Lounge | Dolcevita | |
| サイドミラーカバー | ボディ同色 | ブラック |
| ボディカラー （最終Loungeと現行Dolcevita） | ボサノバホワイト パソドブレレッド ミントグリーン アイスホワイト | ボサノバホワイト パソドブレレッド ポンペイグレー |
| クルーズコントロール | なし | あり |
| パドルシフト | なし | あり（※1） |
| フロントフェンダーバッジ | なし | あり |
| BeatsR️オーディオ | あり | なし |
| 自動防眩ルームミラー | あり | なし |
| テンパータイヤ | なし | あり（※2） |
| 0.9Lターボエンジン | あり | あり |
| 1.2L自然吸気エンジン | あり | なし |
よく知られている変更点は上記のとおりですが、
実際はそれ以外にも細かな相違点がありそうです。
POPからCULTへの変更より多そうですね。
次に各変更点を見てみましょう。
ミラーカバー変更
CULT同様、Dolcevitaもボディカラーに関係なくサイドミラーがブラックに統一されました。
Loungeはボディと同色でしたので見た目の印象が変わりますね。
ただ、POPと同じでボディ同色のクルマも見受けられます。
これはおそらく生産過渡期だけの問題だと思いますが、
ミラーカバーにこだわりのある方は気をつけたほうが良さそうです。
個人的にはボディ同色のミラーのほうが好きですが、
ブラックミラーのほうがお好きな方は注意しましょう。
ボディカラーバリエーション変更
Dolcevitaのカラーバリエーションは少ないです。
また、これは公式サイト掲載の写真ですが、
この車両はDolcevitaではなくLoungeかも？
Dolcevitaはボディカラーのバリエーションが少ないように思います。
なにしろ3色しかありません。
これまでなら限定車が続々と登場して新カラーや新装備も登場してましたが、
もうガソリンエンジン車は生産終了といわれてますので、
残念ながらDolcevitaに新カラーが登場する可能性は低いかも知れません。
ちなみにLoungeはPOPにはないアイスホワイトという特別カラーが選べましたが、
Dolcevitaにはそういうプレミアムな特別カラーの設定はありません。
販売期間が長く、個性的なボディカラーの多いLoungeに比べ、
Dolcevitaは個性的なカラーのクルマが少ないです。
ボディカラーにこだわる人はDolcevitaよりLoungeを好むかも知れませんね。
クルーズコントロール装備
CULT同様、Dolcevitaにもクルーズコントロールが標準装備されました。
ただ、Dolcevitaのクルーズコントロールも定速走行する機能しかついていませんのでご注意ください。
高機能なアダプティブクルーズコントロールではありません。
ただ、Loungeに比べるとこういう近代的な装備はかなり充実されたと思います。
残念なのはCULTに装備されたスピードリミッターがないことでしょうか。
個人的な意見にはなってしまいますが、
定速走行だけのクルコンは現実的には使いにくいので、
それならいっそ上限速度を設定して走れるスピードリミッターのほうが使い勝手は良い気がします。
BeatsR️オーディオ廃止とテンパータイヤ問題
高年式のLoungeには高級オーディオのBeatsが標準搭載されましたが、
Dolcevitaではこれが廃止されてしまいました。
一部の方々からかなり残念がる声が挙がったものですが、
これがコストダウンの結果なのか、マーケティング上の理由なのかははっきりしません。
もともとBeatsオーディオは限定モデルのFIAT 500 SCACCOに搭載されたものでしたが、
FIAT 500あるあるの話しで、
「限定車搭載→カタログモデルにも搭載」
という流れでLoungeに標準搭載されました。
（古いLoungeには搭載されてません。）
ただ、DolcevitaではBeatsオーディオ機器を積んでいたスペースが空いたため、
そこに緊急用のテンパータイヤが搭載されました。
安全装備の充実なので、これは歓迎する人がたくさんいたものです。
しかし、この話しには後日談がありまして、
テンパータイヤが搭載されたのは極初期生産ロットのDolcevitaだけで、
現在販売されている新車はLounge同様、パンク修理キットに変更されてしまっています。
新車で買うにしろ、中古車を買うにしろ、
テンパータイヤ搭載を重視されている方はご注意ください。
困ったことにすべてのDolcevitaが積んでいるわけではないようです。
CULTだけではない！パドルシフト装備
この話しは意外と知られていません。
当初はCULTのみにパドルシフトが装備されましたが、
いつの間にかDolcevitaにも搭載されています。
逆にいうと極初期に生産されたDolcevitaには搭載されてないのでご注意ください。
先ほどのテンパータイヤと逆のパターンですね。
これもイタリア車あるあるの話しです。
但し、今後もパドルシフトが全Dolcevitaに装備されるかどうかはわかりません。
新車購入される方はしっかり販売店に確認されたほうがいいかも知れませんね。
もちろんLoungeには一部の限定車を除いて装備されていません。
シート・ドアトリムカバー変更
Loungeはアイボリーを基調としたシートでしたが、
Dolcevitaはブラックを基調としたシートに変更されました。
高級感はアップしたように思いますが、
POP同様、かわいらしさはLoungeのシートのほうが上かも知れませんね。
また、Dolcevitaのシートですが、
背もたれの部分にメッシュ状のステッチが入ったものと、
入っていないものがあるようです。
どちらのデザインが好みかは人によって違うと思いますが、
もしあのメッシュ状のステッチがお気に入りなら注意しましょう。
ちなみにFIAT 500はもともと生産時期によって仕様が変わるクルマなので、
こういう話しはDolcevita特有のものではありません。
Loungeも同年式なのに仕様が違うなんてことはよくありました。
そういうものだと割り切りましょう。
自動防眩ルームミラー廃止
この自動防眩ルームミラーはPOPとは違うというLoungeの高級さを示す装備の一つでしたが、
残念ながら今回のDolcevitaでは廃止されてしまいました。
POPやCULTと同じノーマルミラーが装備されています。
私はどちらのミラーもドライブ経験がありますが、
正直、あればあったでいいという程度のものでしたので、
廃止されたから著しくグレードダウンしたとは思いません。
ただ機能面の話しではなく、見た目の高級感が損なわれたかな？とは思います。
余談ですが、Dolvevitaオーナーの中にはLounge用のパーツを流用することで、
自動防眩ルームミラー化してる人もいるようです。
ノーマルミラーのほうがフィアットには似合っているかも…
「Dolcevita」トリムバッジ
サイドミラー横に装着されたDolcevitaバッジ
外見がLoungeとあまり変わらないDolcevitaですが、
一目で違いがわかるポイントがあります。
フロントフェンダーに装着された「Dolcevita」のトリムバッジ
ここを見ればLoungeかDolcevitaかはすぐ判別できると思います。
また、窓枠下ピラーがクロムメッキ化されていないDolcevitaが存在するようです。
そういえばLoungeもクロムメッキ化されてないクルマを見たことがありますが、
これもフィアットあるあるの話しなんでしょうか？
Dolcevitaも生産時期によって仕様が違う
かつてPOPとLoungeには細かな部分にかなりの違いがありましたが、
CULTとDolcevitaはその差が少ないように思います。
残念なのはCULTの装備がよくなったというより、
Dolcevitaがコストダウンされてるように感じてしまうところでしょうか。
実際はそんなことはないのですが、選べるボディカラーが少なくなったことや、
高級オーディオがなくなったところがそう感じさせてしまうのだと思います。
目に見えないところの装備はかなり良くなってるんですけどね。
しかし、Dolcevitaは同時に入荷した新車同士でも違いがあるなど、
正規ディーラーでもちょっと混乱してるという話しも聞きます。
ないと思っていた装備がついてたら嬉しいですが、
あると思っていた装備がついてなかったらショックですよね。
でもFIAT 500というクルマはそれを楽しむくらいの気構えが必要なクルマなのかも知れません。
まとめ
LoungeとDolcevitaを比較してみましたが、
個人的にはLoungeのほうがかわいらしいかなと思いました。
確かにクルーズコントロールやパドルシフトなどの装備はありがたいのですが、
なんとなく高級感がアップした代償にかわいらしさがスポイルされたような気がしてなりません。
とくにPOPとCULTの比較ではそれを強く感じました。
（POPのほうが全体的にかわいらしいと思います。）
もちろん感じ方は人それぞれなのでCULTやDolcevitaのほうがかわいいという人もいると思いますが、
少数派じゃないかなという気がします…
みなさんはどう感じられるでしょうか？
この比較記事が少しでも何かのお役に立っていれば嬉しく思います。
ブログ村にはフィアット関係の情報も溢れています。
是非訪れてみてください。
にほんブログ村
コメント