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FIAT 500 TwinAir マルチエアの壊れたクルマに乗ってみた

フィアット500ツインエアFIAT500関連
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ツインエアエンジンにはマルチエアというバルブを動かしているパーツが使われてますが、
優れたシステムながらこのパーツはやや壊れたり不調になりやすい傾向があります。
そしてもっとも厄介なところは修理が非常に高額というところでしょうか…
ゆえに実は修理せず騙し騙し乗ってるオーナーさんが多いですね。
今回は3年以上修理せず乗っているオーナーのツインエアに乗ってみましたので、
乗ってみた印象と「騙し騙し」の方法を簡単にまとめてみます。

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マルチエアはカムシャフトの代わりに油圧でバルブを作動させるパーツですが、
これが何らかの理由により不調だとバルブの開閉が正常に行われなくなり、
エンジンの動きが乱れてしまいます。

一番わかりやすい症状はアイドリングの乱れです。
寒い季節なんか最悪で、エンジンが停止しそうな挙動となり、
とても怖くて街中に走り出せなくなります。
動けなくなる恐れもあってガレージから出すのも怖いですね。

バルブの開閉に問題があるので正常なエンジンより燃費が悪化しがちです。
つまり綺麗にガソリンの燃焼がされなくなっているわけで、
パワーが出ない(きちんと走れない)けどガソリンは噴射されてる状態です。
極端な表現をすると「走ってないのにガソリンだけ減ってる」みたいな感じですね。

ただ、これは理論上の話しで、実際はそこまで燃費が悪化したなんて感じません。
なにしろそんな状態では燃費計測の以前にそもそも走れないですからね。

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では実際にマルチエアの壊れたクルマに乗るとどういう感じなんでしょうか。
当然ながらドアを開けたときに聞こえるポンプの作動音などは正常です。
問題はエンジンキーを捻った後ですね。

エンジンをかけた瞬間はとくに異常は感じないです。
しかし次の瞬間…タコメーターが激しく乱高下します。
不調を絵に描いたような状態で、エンスト寸前みたいなエンジンの回り方をするんです。
そのままだとストンとエンストしてしまいそうなのでアクセルを軽く踏んでやります。
ただ、これがちょっと難しいんですよね。

アクセルを軽く踏むのが難しいんです。
反応が鈍いので下手をすると3,000回転以上まで回してしまいます。
適切にエンジンが回ってないので的確にアイドリングを高められないんです。
そうかと思うと足を固定していても1,000回転以下まで落ちたりします。
あきらかに正常に燃料が供給されてない感覚が伝わって来て、
こういう状態なのでフューエルポンプの異常を疑ってしまう人もいます。
あるいは油圧が不安定なことからオイルポンプの異常も疑ってしまうわけです。

この手の不具合を生じたフィアットは考えられる故障がいくつか頭に浮かぶわけですが、
できればオイルポンプやフューエルポンプの異常であって欲しいと願ったりしますね。
まだ気持ち修理代が安いからです。
同様にインジェクションコイルなど点火系の不具合であって欲しいと願ったりします。
やはりまだ常識的な修理代で済むからなんですよね。

最近は長時間のアイドリングが「悪」みたいな風潮がありますが、
現実的な問題としてこういう状態のクルマは暖気しないと走り出せないです。

昔のキャブ車やレーシーな機械式インジェクションのクルマもそうですが、
暖気して水温や油温、油圧を高めないとエンジンが正常に回ってくれないです。
最近当たり前の電子制御カーみたいなわけにはいかないんです。

マルチエア不調なフィアットも落ち着くまでゴボゴボと異常な音を出しているので、
走り出したくても走れないですね。
おおよそではありますが、夏場で約5分、冬場だと7~10分くらい暖気が必要です。
このクルマもそうでした。

マルチエア不調なフィアットがこれをやってしまうと最悪の場合、路上で立往生します。
クルマにもよりますが、300mくらいでアクセルを踏んでも回転が上がらなくなり、
下手すると走行中にエンジンが停止してしまいます。
交通量の少ない郊外の道路ならまだいいんですが、交通量の多い道路でこれは厳しいです。

アクセルを踏んでもエンジン回転が上がらなくなるので、
慣れたフィアットドライバーは危険を察知するとエンストに備えて路肩にクルマを寄せます。
大抵はその直後にエンストしますね。

このクルマも試しにまだアイドリングが安定してない状態で走り出してみましたが、
150mくらい走ったところでアクセルを踏んでもまったく回転が上がらなくなり、
直後にエンストしてしまいました。
そのときはビックリマークを始め、バッテリーなど複数の警告灯が点灯します。
フィアット慣れしてないドライバーだと真っ青になって慌ててしまうでしょうね。

ではどうすれば問題なく走行させることができるでしょうか?

実は簡単です。
上でも述べましたが、十分に長めの暖気運転でアイドリングを安定させるだけです。

「たったそれだけ?」

と思うかも知れませんが、本当にそれだけです。

実はこの手のトラブルのフィアットは一旦エンジンが暖まってしまえばほぼ問題は起きません。
年式によって多少メーター回りの仕様が異なりますが、
水温計のメモリを二つか三つまで暖気させればまず大丈夫です。

不思議なのはこの問題が起きるのは朝一番のエンジン始動時だけで、
その後はクルマ(エンジン)が冷え切ってもまず症状は出ません。

逆に言うとそうでないクルマは完全にマルチエアが壊れてしまっている可能性が高いです。
不調ではなく完全な故障ですね。
その場合は残念ながらパーツ代だけで約30万円にもなるマルチエア交換が必要です。
工賃や税金など合わせると約40万円前後にもなる高額修理です。

朝一番だけと書きましたが、朝エンジンをかけて仕事などに行き、
10時間以上経ってからエンジンをかけると同じ症状が現れます。
つまり完全に冷え切ってしまうとさすがに再発するようです。
その場合はまた長めの暖気が必要ですね。

マルチエアが不調だと精神的にキツイです。
いつ止まってしまうか恐ろしくて乗れなくなっちゃいますね。

ただ、多くの場合は最初のエンジン始動時だけの問題で、
一旦エンジンが暖まってしまえばまったく問題なく走れます。
今回乗ったクルマもそうで、実にその状態でもう3年以上経過しています。
最初の暖気だけしっかりやってやれば立往生したことは一度もないそうです。

こういう症状が出ると修理工場に駆け込む方が多いと思いますが、
私の経験上、正規ディーラー含めて高額修理が必要と言って来ます。
もちろん実際に不調なのでその診断は正しいんですが、
実はちょっとした工夫と手順さえ踏めば普通に走れることもまた事実なんです。

同じような症状で悩んでいるフィアットオーナーの方がいるなら、
一度この記事を思い出していただき、十分に暖気させても問題が起きるか確認してみてください。
もし問題を回避できるなら無理して高額修理せず、しばらく様子見するのもアリだと思います。

フィアットはイタリアのクルマなので日本車のようにはいかないところがあります。
多くのオーナーさんは覚悟して乗ってるとは思いますが、
そうは言っても実際に路上でエンスト・立往生するなんて想定外ですよね。
あまり経験したくないものです。
でも、そのレベルの不具合でも上手く付き合ってるオーナーさんはたくさんいて、
ある意味「恐ろしいクルマだな」とは思います。
やはり長く付き合うにはちょっとした慣れが必要なクルマなんでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。


ブログ村にはそんなフィアットの情報も溢れてますので、
是非訪れてみてください。

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