イトーヨーカドーといえば日本を代表する大型総合スーパー(GMS)ですが、
現在は経営資源の運用効率化を図るべく経営計画を練り直しています。
その結果として地方店を中心に閉店し、首都圏に店舗を集中させようとしています。
では閉店になりそうな店舗とはどこなんでしょうか?
現在は126店舗
2023年3月現在、イトーヨーカードーは全国に126店舗を展開しています。
既に不採算店を中心に店舗数削減は計画的に進められており、
今回、新たに14店舗がこの閉店予定リストに加わったことになります。
その結果、閉店する店舗は合計33店舗となりました。
これから2026年にかけてイトーヨーカドーは計画的かつ、
将来への布石となるよう粛々とこの削減計画を進めていくものと思われます。
93店舗体制へ
セブン&アイ・ホールディングスは2026年2月末までに93店舗体制へ移行することを発表しています。
そしてその発表資料を見ると「首都圏に店舗を集中」と記載されています。
つまり単純に考えると首都圏の店舗を残し、地方店を閉店すると読み取れます。
現在、「北海道、東北、甲信越、中部、近畿」にある店舗の合計数は33店舗です。
閉店が予想される店舗
北海道、東北、甲信越、中部、近畿の店舗を閉店すると予想するのが自然で、
そうなると以下の店舗群が閉店の対象店舗ではないかと予想されます。
そして、その合計数は33店舗です。
【北海道(6店)】
アリオ札幌店
帯広店
北見店
琴似店
屯田店
福住店
【青森県(4店)】
青森店
弘前店
五所川原店
八戸沼館店
【岩手県(1店)】
花巻店
【宮城県(2店)】
石巻あけぼの店
アリオ仙台泉店
【福島県(2店)】
福島店
郡山店
【新潟県(1店)】
丸大新潟店
【山梨県(1店)】
甲府昭和店
【長野県(2店)】
アリオ上田店
南松本店
【岐阜県(1店)】
柳津店
【静岡県(2店)】
静岡店
三島店
【愛知県(4店)】
赤池店
安城店
尾張旭店
知多店
【大阪府(4店)】
あべの店
アリオ鳳店
アリオ八尾店
津久野店
【兵庫県(3店)】
甲子園店
明石店
アリオ加古川店
営業継続が予想される店舗
千葉県(16店)
茨城県(1店)
東京都(27店)
栃木県(1店)
神奈川県(29店)
埼玉県(19店)
各都県内の店舗名は公式サイトの店舗一覧をご参照いただくとして、
この店舗数を合計すると93店舗になります。
(公式サイトではまだ3月5日閉店の東京都足立区の竹の塚店が掲載されています。)
おそらく営業を続ける店舗はこれら首都圏の店舗で間違ってはいないのではないでしょうか?
アパレル事業からも撤退
もともとイトーヨーカドーは羊華堂用品店という衣料品会社から始まった歴史を持ってますが、
その聖域にも手をつけることを発表しています。
多くの方がイトーヨーカドーの衣料品クォリティの高さを評価しており、
大量閉店も残念なニュースではありましたが、
それと同じくらいアパレル事業からの撤退を惜しんでいました。
しかし、イトーヨーカドーに限らず、
アパレル関係のビジネスは厳しい状況下にあり、
企業存続のためには例え聖域であろうと躊躇なくメスを入れた形です。
イトーヨーカドーの本気度がここからもわかりますね。
とても寂しい話しではありますが、
これもイトーヨーカドーの歴史に刻まれる一つの転換点なんだと思います。
イトーヨーカドーは「イトーヨーカ堂」と書かれることもあります。
これは屋号と会社名の違いです。
すなわち、イトーヨーカドーというのは屋号であり、
イトーヨーカ堂というのは会社名になります。
正式には「株式会社イトーヨーカ堂」ですね。
そして持株会社が株式会社セブン&アイ・ホールディングスとなります。
店舗数削減によりスリム化
イトーヨーカドーはもともと首都圏を中心に発展して来た総合スーパーであり、
拡大戦略を採用して全国展開を果たしたイオンなどとは少し違う歴史を持っています。
同じような全国規模の大型総合スーパーでありながら、
微妙に企業としての形態も異なっています。
どんなビジネスにも発展期があれば、減退期もあります。
総合スーパー事業も例外ではなく、
今はほとんどの総合スーパーが厳しい経営環境下にあり、
それぞれの企業が生き残りを賭けてさまざまな経営戦略を実践しています。
イトーヨーカドーはこの厳しい状況を打開するため、
もともとの拠点であった首都圏に経営資源を集中する戦略を取ったものであり、
飾った言い方をするなら「未来のために名誉ある撤退」を選択したんだと思います。
地方のイトーヨーカドーファンの方には残念なニュースだと思いますが、
これはイトーヨーカドーという名門ブランド存続のための英断であり、
例え身近に店舗がなくなったとしても引き続き応援はしたいですよね。
モノ言う株主とは?
株式会社には出資してくれた株主がおり、
その株主は会社が成功して利益を上げてくれることを望んでいます。
そして一定数以上の株を持っている株主は会社に対して直接提言したり、
進言したりして企業の利益を高めるよう圧力をかけて来ます。
会社が利益を上げて企業価値を高めてくれたら株主も大きな利益を得ることになります。
中には企業価値を高めたところ(株価が上がったところ)で、
株を売却して利益を得る組織が存在します。
こういった組織の代表格が投資ファンドです。
セブン&アイ・ホールディングスはこういう株主から収益の悪い総合スーパー事業を縮小し、
利益を上げているコンビニ事業に経営資源の集中を求められたわけですね。
これは大きな出資を受けている株式会社の宿命です。
ただ、もし「モノ言う株主」がポンコツだったら…
それは恐ろしいことになりますね。
これからのイトーヨーカドー
イトーヨーカドーに限らず商売の世界では不採算店を閉めるのは普通のことです。
これまでにも店舗の削減は行われて来ました。
しかし、もし本記事で予想したような閉店計画だとしたら過去にない事態だと思います。
それは「全国規模の総合スーパー」から「首都圏の食品スーパー」への大転換を意味しています。
しかしながら、関西圏や中部圏の利用者にとって大打撃なんでしょうか?
正直、一部の人たちが騒いでいるほどの事態ではない気がします。
もちろん完全な地方都市の中核スーパーが閉店してしまったら大ニュースですが、
ある程度の都市の場合は…
つまり首都圏以外ではそれほどイトーヨーカドーの存在感って大きくない…
それが偽らざる本音ではないでしょうか?
少なくとも大阪や名古屋のような都市ではイトーヨーカドーのすぐ近くにもっと大きなショッピングモールがたくさん営業しています。
その事実が今回の大量閉店の真相に繋がるのではないでしょうか?
わかりやすく言うと首都圏以外の大都市圏ではほかの総合スーパーに敗れてしまったんだと思います。
まとめ
私はイトーヨーカドーに週一回は買い物に行く利用者の一人です。
もし閉店となったら個人的には痛手を被ります。
しかし、自宅からイトーヨーカドーに向かう途中にもっと大きな総合スーパーが二店舗ほどあります。
だから少なくとも買い物で困ることはなさそうです。
ただ、慣れ親しんだ店舗がなくなったら別の意味で打撃を受けてしまいますね。
寂しいものです。
今回はイトーヨーカドー閉鎖店舗の予想を検証してみましたが、
外れてくれたら嬉しく思う気持ちを持って記事を締めたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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