話題と注目を集める新型クラウンですが、
ここに来てあえて旧型クラウンに注目する人たちが現われています。
中古車市場でも15代目クラウンの価格がじわじわ上昇を始めているようです。
一体、何が起きているのでしょうか?
新型クラウンにがっかりした人もいる?
先日発表された新型16代目のクラウンですが、
SUVモデルが発表されるという驚きの展開となったことは既報のとおりです。
もともとあのクロスオーバーモデルは本来クラウンではなかったという説も囁かれてますが、
その真偽はともかく、次代のクラウンが4つのモデルバリエーションを持つクルマになることは既に公式に発表されています。
その中には旧来からのクラウン後継といえるセダンモデルもあるわけですが、
正式にセダンが登場するのはもう少し先になることも発表されています。
つまり既存のクラウンオーナーは次の3つの選択を迫られているともいえます。
新しいSUVクラウンを買う
新型セダンモデルの販売開始を待つ
現在所有するクラウンを乗り続ける
もちろんクラウン以外の他車種に乗り換えるという4択目もあるわけですが、
多くの熱心なクラウンファンはあくまでもクラウンに強いこだわりを持っています。
「クラウンの代わりはクラウンしかない」のです。
そんな熱心なクラウンファンの中には少なからずSUVクラウンに納得していない人もいます。
また、新しいクラウンが出たら買おうと思っていた人の中にも困惑している人がいます。
やはりセダンこそクラウンだと思う人たち
当然というべきか、やはりクラウンはセダンじゃないとダメだという人がいます。
それも相当な数のようです。
極端な話し、新型フェアレディZがいきなりSUVやセダンになったら「冗談じゃない」という人もいるんじゃないでしょうか?
熱心なクラウンファンが同じように考えても不思議ではありません。
「SUVファンには申し訳ないが、あんなのクラウンじゃないよ」という熱心なクラウンファンはどこに向かえばいいのか。
その向かう先の一つが従来のセダン型クラウンの中古車だとしてもおかしな話しではありません。
旧型クラウンの中古車
クラウンは長く販売されたトヨタの顔ともいうべきモデルなので中古車は豊富に流通しています。
しかし、あまりにも古いモデルは実用車として考える人には不向きです。
しかし、13代目や14代目以降のモデルならまだまだ現役として何の問題もないクルマです。
まして15代目クラウンなんて今でも国産トップクラスの高級車です。
16代目新型クラウンに落胆した人が15代目を見直すのは自然な流れのように思えます。
15代目「CROWN BEYOND」は斬新なクルマ
2018年に販売開始された15代目はそれまでのクラウンより遥かに走りの性能を追求しており、
明確に30~40代という若い層も狙ったクルマとなっています。
そして走りの性能も看板に偽りのない確かなものでした。
これはクラウンとしては異例で、過去にここまで若い層にアピールしたモデルはありませんでした。
それゆえ当時は一部のベテランファンからソッポを向かれてしまった感もありますが、
今回発表された16代目SUVクラウンと比べたらどうでしょうか?
「全然クラウンじゃん!」
となるのは順当な感覚ですね。
最近は15代目クラウンの中古車が熱く注目されてますが、
それも当然のことなのかも知れません。
全国的に中古販売価格が高騰?
現在、過去のセダン型歴代クラウンの中古価格が徐々に上昇しています。
とくに15代目クラウンは一部で取り合いになるほどの人気となっています。
中古車価格の推移はグレードや、販売地域などによっても変わりますが、
全体として15代目モデルは価格が上昇しています。
新型クラウン発表前の15代目モデルの全国平均中古車販売価格は約400万円でした。
それが2022年7月末のデータでは約420万円となっています。
(大手中古車サイトから平均販売額を算出)
なかでもRSアドバンスはかなりの人気モデルとなっています。
もちろん集計時の中古在庫車が異なってますので必ずしも正確なデータではありませんが、
少なくとも平均価格で約20万円も上昇したことは間違いありません。
この上昇傾向は8月に入ってからも続いており、
さらに5万円程度上がりそうな雰囲気です。
また、14代目以前の中古クラウンについても一部モデルは品薄になるほど売れているようです。
ただ、全体的な相場としては値下がり傾向にありました。
決して価格上昇中というわけでもなく、従来からの価格で普通に売れているという感じです。
つまり市場の中古車台数が減っています。
この動きはやはりセダン型クラウンの人気を物語っているのではないでしょうか?
決して新型クラウンが不人気なのではない
中古クラウンの売れ行きが好調なのは必ずしも新型が不人気だからという理由ではなさそうです。
あくまでもセダン好きにとって新型は購入対象にならないという側面を見せているだけだと思います。
そして新型のセダンがまだ登場前という現実的な理由もあります。
もし早々に新型クラウンセダンが登場するようなら確実に中古車市場に何らかの影響を与えそうです。
さらにもう一つの理由として昨今の納期遅れの問題もありそうです。
仮にSUVクラウンでも構わないというクラウンファンがいたとしても、
新型車がいつ納車されるかわからない状況です。
古いモデルに乗っている人の中にはそろそろ買い替えざるを得ない人だっています。
こういう人たちは新しいSUVクラウンを受け入れたとしても、
現在の半導体不足の影響などから現車が手に入らないジレンマに陥っています。
その結果どうなるでしょうか?
まだまだ新しく上質な15代目クラウンの中古車に目を向けるんじゃないでしょうか?
少なくともコアなクラウンファンならそうすると思います。
まとめ
賛否ある新型クラウンですが、仮にSUVモデルが気に入らなくてもクラウンということで受け入れる人がいる一方で、
どうしてもセダンじゃないクラウンには食指が動かないという人もいます。
そのセダン派のクラウンファンにとって唯一の選択肢は中古クラウンのようです。
これからしばらく中古クラウン人気は続くんじゃないでしょうか?
とくに走行距離が少ない極上車なんて全国規模で争奪戦になりそうです。
15代目に限らず、この中古クラウンというクルマ…、
これはもしかしたら新型クラウンにとって最大最強のライバルなのかも知れません。
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