現在は半導体不足から自動車の納期遅れが問題になってますが、
実は納期遅れだけでなく、既存車の仕様変更を考えているメーカーが出て来ています。
さらにいくつかのメーカーではオプション装備の受注停止も行われています。
購入を迷っているとどんどん装備の簡略化が図られてしまいそうです。
半導体不足で生産計画が立てられない
世界中の自動車メーカーが多かれ少なかれ半導体不足に悩まされています。
現在は販売店がクルマを売っても商品を供給できない状態が続いてしまっています。
どのメーカーもなんとかこれを解消しようとしてますが、
慢性的な需給体制の崩壊はそう簡単に修復できるものではありません。
新車発表しても受注開始日を設定できなかったり、
納車予想が立てられないことから「新車購入→下取り」という一連の流れも崩れてしまっています。
話題の新型フェアレディZなど、正式に購入契約したのに抽選購入に変更された結果、
落選して購入できなくなってしまったなどという信じられない事態まで起きています。
今は自動車メーカーも生産計画が立てられない状態に陥ってしまっているのです。
ボルボは仕様変更を実施
現在、複数の自動車メーカーが半導体不足から既存モデルの仕様変更を考えていると噂されています。
正確にはボルボなどは既に販売店にもその可能性を通知しているようです。
具体的には一部車種にてパワーテールゲートを手動式に変更する可能性が高いようで、
この夏以降に入荷する車両から省かれそうと告知しています。
ほかのメーカーでもスライディングルーフ車をカタログから抹消するとか、
オプションの電動パワーシートを受注停止にするとか、
さまざまな噂が飛び交っています。
また、ボルボ同様に「仕様変更」という形で半導体使用率を下げて生産する動きも出ています。
メルセデス・ベンツもオプション受注停止
メルセデス・ベンツも今年のモデルからいくつかのオプション受注が停止されており、
とくに出たばかりのCクラス(W206)では販売開始直後なのに、
目玉だったリア・アクスルステアリング(後輪操舵)機能のオプション受注を停止しています。
さらにAクラスやCLAクラス、GLAクラスといったコンパクトベンツ各車は電動パワーシートの設定が削られました。
日に日に装備の簡略化を図っているといえる状態で、
この動きは上級モデルにも拡がりそうな勢いとなっています。
販売好調のBMWも一部装備簡略化か?
ベンツと違って半導体不足の影響が少ないといわれているBMWですが、
こちらもジワジワ影響を受け始めています。
BMWも一部の車種でタッチスクリーンを廃止したモデルの販売を開始しています。
(一定の割引オプションとして実施。タッチスクリーン搭載車も購入は可能なようです。)
もうすべての自動車メーカーが影響を受けているといえます。
国内メーカーも例外ではない
こういった動きは当然ながら国内自動車メーカーも例外ではありません。
現在、トヨタもホンダも日産も、いや、すべてのメーカーで納期未定の車種が増えてしまっています。
今の状況ではオーダー時と、納車時でクルマの装備内容や仕様が変わってしまいそうです。
それでもまだ予定期日までに納車されればいいほうで、
たびたび納期の延期を告げられている購入者も少なくないようです。
まとめ
現在の半導体不足は簡単に解消されることはないと予想されており、
もし新車購入を計画しているのであれば、一日でも早くオーダーしたほうが良いかも知れません。
このままだと「装備は削られたのに価格は高くなったクルマ」を買うことになりそうです。
ボルボやベンツ以外のメーカーもまったく同じ苦境に立っていることはあきらかで、
今後は多くのメーカーに同様の事態が訪れるものと予想できます。
また、従来の感覚で新車オーダーしていると、
現在お乗りの愛車が車検切れとなってしまうなど、
思わぬ問題に直面する可能性も高いです。
車種によっては納期一年以上なんてのも「普通の待ち時間」になってしまってますので、
新車購入を検討しているのなら早め早めに行動しましょう。
クルマによっては「納車は二年以内になんとか…」などといわれても不思議ではありません。
それが現在の状況です。
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